恋愛アレルギー2【佐野玲於】

れお ページ22

Aside







A「き、綺麗…！！」


玲於「よかったね。笑」






修学旅行ぶりの水族館



もう、すごいの

広いし、水槽はすごく大きいし、人いっぱいだし


本当にすごいの






A「ユカちゃん！わたしクラゲが見たい！」


ユカ「玲於、Aがクラゲ見たいってよ〜」


玲於「クラゲ？」


A「うん。クラゲ。」


玲於「クラゲは…あー、3階かあ。どうする？」


涼太「いや思ったんだけどさ、玲於とA、意外とこれが初めてのデートじゃん？」






…確かに言われてみれば

デートっていうデートはこれが初めてかも




剛典くんのお見送りは、さすがにデートとは言えないし…






涼太「だからさ、別行動にしよっか。昼食べるときに集合しない？」


玲於「…え、いいんすか先輩。」


涼太「いいよ。笑」


玲於「うわー、マジ気利くじゃん。」


ユカ「楽しんでね。」






涼太くんとユカちゃんの気遣いで

なんと今から佐野くんとふたりでデートすることに。



嬉しいな

嬉しいけど、ドキドキする







玲於「じゃあ行こ、Aちゃん。」


A「うん、」






3階だよね、なんて言いながら

エスカレーターの方へ向かってる。






A「待って、佐野くん、」


玲於「あのさあ、」


A「え？」







エスカレーター

わたしより、ひとつ上の段に立って







玲於「……れおって呼んで。」







そう言いながら、眠そうな目で見下ろしてくる。



どきって胸が大きく鳴って

思わず視線を逸らしてしまった。






A「む、むりだよ…」


玲於「無理じゃないでしょ。」


A「…あの、心の準備が、ね、」





心の準備ってなに？

って、少し不機嫌そうな声を出す佐野くん




だって、無理だもん。


れおって

れおって






A「…ダメ、ほんとに無理。」


玲於「…はあ、結婚したらお前も佐野になんのに。」


A「…そしたら…パパって呼ぶ。」


玲於「うわ、それめっちゃニヤける。」






じゃあおれはママかな〜

って、一瞬にして元気になった。



ほんとかわいい

かわいいって言ったら怒るから、口には出さないけど。






玲於「あ、クラゲ。めっちゃいんじゃん。」


A「わあ、すごくキレイ！」






3階について

クラゲの大水槽の前





少し薄暗くて幻想的なこの空間に

好きな人と来られてよかった、なんて そんなロマンチックなことを考えていた。




．

嬉しいな→←困ったヤツ

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