恋愛アレルギー2【佐野玲於】

俺だけでいい ページ15

玲於side






玲於「だからまあ、こっから車で2時間弱くらい？」


涼太「ふうん、よくない？」


玲於「いいよね。」





翌日の昼休み

食堂で唐揚げを頬張りながら、来週末の泊まりについて話してた。




海のそばにある水族館

隣接して宿泊施設が備わってるから、遠出して来ても大丈夫



金持ちのイッチーがマイカー持ってて

今回もそれを使わせてもらうことになった。





ユカ「楽しみ〜水族館かあ。」


涼太「海もあるしね。」


ユカ「海なんてわたしずっと行ってないかも。」


涼太「去年行ったじゃん。笑」


ユカ「…あれ、そうだっけ。」


A「ほら、ユカちゃんがナンパされたやつ！」






Aちゃん、ニコニコしながら話してる



ユカちゃんがビキニ着てて！

サングラスかけた男の人たちに声かけられて！


って、なんでかすげー楽しそうだし。






A「懐かしいな〜」


玲於「…Aちゃんはナンパされてなかったね、かわいそ。」






つい心の声が漏れた俺のこと

Aちゃん、眉間にシワ寄せて わざとらしく睨んできて






A「…佐野くんのせい。」


玲於「はあ？自分がナンパされなかったの人のせいにすんのかよ。」


ユカ「いやあれは確かに玲於が悪い。」


涼太「あんなにさ、こいつは俺の女です！って顔してたら そりゃあナンパもされないって。笑」


玲於「…いやしてないしてない。」


ユカ「してたよ、男が近づいてきたら Aのこと自分の後ろに隠したり、自分のグラサンAにかけたり…」


玲於「…それは、まあ…だって好きな子がナンパとかされたら普通にムカつくじゃん。」


涼太「うわ、エゴ。」


玲於「エゴって。笑」


涼太「じゃあさ、もしAが今ナンパされたらどうする？」


玲於「…いやもうそれは…フルボッコ。」


ユカ「ほんと玲於って独占欲強すぎ、無理。」





無理って

無理は言い過ぎでしょ



わかんねえなあ


好きな子なんだから、つーか彼女なんだから

独占欲強くなんのは当たり前だって。






玲於「じゃあ涼太くんはどうなの、イッチーがナンパされたら。」


涼太「…えー、なんていうか、ナンパされるとか自慢の彼女じゃない？笑 嬉しいかも。」


玲於「…ありえねえ。」






ちらってAちゃんを見ると 目が合って

照れたように ふわって笑ってくれた。







…いいんだよ




誰も気づかなくていい



こいつの可愛さを知ってんのは、俺だけでいい。




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