寝顔 ページ45
玲於side
店長『ごめんね、あげてもいいんだけど、何せギリギリなもんだから…』
玲於「いやいや大丈夫っす、返し行きます。」
店長『悪いね、待ってるよ。』
昼休み中
店長からかかってきた電話
できればエプロンを返して欲しくて、って内容だった。
涼太「…誰？」
玲於「前のバイト先の店長。今日エプロン返し行かなきゃ。」
涼太「へえー。」
…って言っても、もうバイトやめて1ヶ月近く経ってんだけど。
つまりはAちゃんとこの距離になって1ヶ月ってことで
完全に見ないように意識し始めてからは、2週間以上経ってるわけで
…逆にすげえわ
おれ
涼太「…エプロン返しに行くってことはさ、ついにAと顔合わせ？」
玲於「…バカ、時間ずらすに決まってんでしょ。」
涼太「えー…」
玲於「…えーじゃねえし。」
学食を見渡す癖もやめた
授業中うしろを振り向く癖もやめた
順調なんだよ
このままいけばほんとに、俺はあいつを忘れられる
その日もしっかり、3限目まで授業を受けて
22時までカラオケのバイトに行って
暗い道をひとり歩きながら
今なら大丈夫かな、って考えた。
カフェはだいたい21時半には帰れてたから
たぶん今頃は店長がひとりで仕込みをしてるはず
あいつにも、ガンさんにも
遭遇しなくて済むはず。
一旦家に帰って、洗濯してたエプロンをリュックにぶち込み
カフェまでの道を急いだ。
久々に見えた店は
オレンジの明かりが窓から溢れて、それだけでなんか、思い出が蘇ってきて
思わず足が止まりそうになったのを
なんとか前に進めた。
玲於「…失礼しまーす…」
正面は鍵かかってるかなって思って、裏口に回り
そのドアをそっと押す
いつも着替えてたこの小さい部屋
ふいにAちゃんの匂いがした気がして、やめろやめろって頬っぺたを叩いた。
店長、キッチンにいるかな
頭の中を無理やりそのことに切り替えながら
ホールに続くカーテンを開けた
店長、って
口に出そうとした そのとき
見えたのは、テーブル席に座って うつ伏せになって寝てる、Aちゃんの姿
いつもより暗めに落とされた照明
その下で、安心しきった顔で…
…ああ、やばい
この顔見るの、俺、本当に久しぶりだ。
．
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LUB0319(プロフ) - はじめまして。こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいてます。よろしければパスワードがかかった小説も読みたいので、パスワード教えてください。よろしくお願いします。 (2020年5月6日 11時) (
レス) id: 22c4527a8b (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - これ読んでたらなぜか泣いてしまいました笑！きなこさんの作品だいすきです！ (2018年6月20日 23時) (レス) id: f17a2fd2ce (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ののさん» ののさま。確認してきましたが、本当に全部コピーされていてびっくりです…。後はこちらで対処いたします。ご丁寧にありがとうございました。ののさまに喜んで頂けるよう、これからも頑張りますね。ぜひ応援よろしくお願いします！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - #あるとさん» 酷似した作品の件、確認しましたがやはり消えているようですね(°_°)また何かあればご連絡よろしくお願いいたします。今回はご丁寧にありがとうございました！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - #あるとさん» #あるとさま。ありがとうございます（ ; ; ）最近ずっとスランプでつらかったのですが、本当にすごく救われました。あるとさんは前作からずっと嬉しいコメントをくださっていて、いつも涙ながらに読ませて頂いています。これからも応援の程よろしくお願い致します！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2017年3月19日 21時
