最悪だ ページ37
玲於side
玲於「…イケメンだったでしょ、俺には勝ち目ないでしょ、ハイ終わり。」
涼太「ちょ、そんなこと思ってないって。」
じゃあ何？って
立ち止まってから問いかける。
もうなんか、イライラすんだよ
突然現れたガンさんに
全然振り向いてくれないAちゃんに
好きな子の幸せを願えない、自分に
涼太「…A、確かになんか意識してたよ。玲於といるときよりずっと大人しいし、女っぽいし。」
玲於「…分かってるって。」
涼太「…でもさ、それが好きに繋がるかって言ったら、俺は違うと思う。」
…なんでよ
あいつ完全に持ってかれてんじゃん
幼なじみでしょ？
小さい時に可愛がってくれてた兄ちゃんが、あんなイケメンになってて
オマケに優しくて気も利くし
…帰りも、送ってくれるし
それにガンさんだって 絶対Aちゃんのことそういう目で見てんだよ
俺にはわかる
あいつのことが好きだから、わかる
だったらそんな2人がこれからどうなるかって
もう分かりきったことじゃん。
Aちゃんが自分の気持ちに気付いて
あとはもう、向こうから告白されるのを待つだけ
そしたら晴れてAちゃんは恋愛アレルギーから抜け出せて
幸せな将来を手に入れられる。
ガンさん、絶対ちゃんとした人だしさ
俺といるより何倍も幸せにしてもらえるはず
…だからいいはずなのに
わかってんのに、どうしても苦しい
もう嫌なんだ
考えたくもない
涼太「…玲於、意地張んないでさ…ちゃんとAと向き合いなよ。じゃないとずっとこのままだよ？」
玲於「…いや、向き合うってなんだよ。Aちゃんは俺よりガンさんといたほうが幸せなのに。」
涼太「だから、なんでそれを玲於が決めつけてんの？Aにとっての幸せは、Aにしか分からないよ。」
玲於「…見てればわかんじゃん。…俺がガンさんに勝てるとこなんて、ひとつもない。」
それだけ言い残して
ひとり改札を通った。
…ああ、最悪だ
涼太くんは俺の味方でいてくれてるのに
俺は好きな人だけじゃなく
友だちまで失ってしまうのか、なんて
そんな最悪なシナリオが頭をよぎって
必死に現実から目を逸らしていた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
LUB0319(プロフ) - はじめまして。こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいてます。よろしければパスワードがかかった小説も読みたいので、パスワード教えてください。よろしくお願いします。 (2020年5月6日 11時) (
レス) id: 22c4527a8b (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - これ読んでたらなぜか泣いてしまいました笑！きなこさんの作品だいすきです！ (2018年6月20日 23時) (レス) id: f17a2fd2ce (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ののさん» ののさま。確認してきましたが、本当に全部コピーされていてびっくりです…。後はこちらで対処いたします。ご丁寧にありがとうございました。ののさまに喜んで頂けるよう、これからも頑張りますね。ぜひ応援よろしくお願いします！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - #あるとさん» 酷似した作品の件、確認しましたがやはり消えているようですね(°_°)また何かあればご連絡よろしくお願いいたします。今回はご丁寧にありがとうございました！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - #あるとさん» #あるとさま。ありがとうございます（ ; ; ）最近ずっとスランプでつらかったのですが、本当にすごく救われました。あるとさんは前作からずっと嬉しいコメントをくださっていて、いつも涙ながらに読ませて頂いています。これからも応援の程よろしくお願い致します！ (2017年4月17日 22時) (レス) id: 44cf8c7e56 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ
| 作成日時：2017年3月19日 21時
