朝 ページ46
Aside
目を開けると、見知らぬ天井が広がっていた。
慣れないベッドのスプリングに
部屋の明かり
この状況を理解するのに、そんなに時間はかからなくて
A「…隆二さんの部屋…」
起き上がってリビングに向かうと
ソファーで寝息を立ててる隆二さんの姿が目に入った。
そうだ、昨日の夜
今まで我慢してた色んなことが溢れてきて
隆二さんの胸の中で大泣きしちゃって
泣きやんだあと
もう一回マリカーしようって声かけてくれたから、うんって頷いて
それで…
A「…寝た…？」
まさかこの歳になって
泣き疲れて眠くなる、とか、そんなのある？
どこまでもダメな自分にため息をつきながら
恐らくベッドまで運んでくれた隆二さんに、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
ごめんなさい
ほんと、こんなダメな女で…
隆二「……んー…おはよ、Aちゃん。」
そんなことを考えていたら
いつの間にか目を覚ました隆二さんが、そんな爽やかすぎる朝の挨拶をくれて
A「…おはようございます。」
隆二「…眠れた？」
A「はい、あの…すみませんでした、色々と…」
隆二「なんでなんで笑 楽しかったよ？マリカー。」
全敗だったけどね、って付け足して笑ってる。
…ああほんと、助けられてばかりだな。
隆二「うわ、もう10時？」
A「わたしも今起きて、」
隆二「やばいねー、何しよっか、今日。」
A「今日…」
…だいちゃんはもう、お仕事だし
このままここにいても バレることはないんだけど…
…って、なんかダメだよ
バレるとかバレないとか、そういう次元の話になってきてる。
A「危ない危ない…」
隆二「え？笑」
…べつに、ただ…その、励ましてもらってるだけで
なんていうか、全部晒け出せる存在で
だから、こう、甘えてるだけで
隆二「…どうかした？」
A「…いや…なにも…」
隆二「そ？」
…ああ、なんだろ
このモヤモヤした感じ
前にも感じたことがあるような、ないような
苦しいような、心地いいような
…不思議な感覚…
隆二「朝ごはん作んのめんどいねー…」
A「…ですね。」
隆二「……ごはん、もうちょっと我慢できる？」
そんな質問に頷くと
隆二さん、嬉しそうににこって笑った。
．
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はな - 今市隆二でまた話作ってください！ (2020年4月14日 18時) (
レス) id: f09f6f4b0a (このIDを非表示/違反報告)
miru1027(プロフ) - 今市さんメインのお話をなかなか探せなくて、でも、素敵なすごい素敵なお話しに出会えました！ありがとうございます！！ (2019年6月11日 11時) (レス) id: c79621f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 本当に綺麗なお話で何回も読みにきてしまいます。 (2019年4月18日 23時) (レス) id: fed54832df (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 隆二くんのスイッチ、ずっとONならいいのになぁ、なんて（笑）名前呼びも隆二さんって呼ばせるところもすっごく幸せな気持ちになります！何度読んでも本当に本当に大好きなお話です。隆二くんの優しさが伝わってきます。キュンキュンです！ (2018年2月8日 23時) (レス) id: 05e37e8b83 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - コメ嬉しいと書いてあったのもありコメしま〜す。(^O^)／だいちゃんはガンちゃんだったか‥。本物もこんな風に優しいんじゃないかなぁ〜。今市くん。プラスここぞ！で強引かもしれませんよ〜。繊細さも混みみたいな。 (2017年3月1日 12時) (レス) id: 8ee9a559fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2017年2月12日 21時
