お誘い ページ24
Aside
午後も相変わらず忙しくて
気付けばもう就業時間
このファイルまで終わらせて帰ろうと決め
ただ黙々とパソコンに向かってた。
A「…つかれたー…」
2時間後
ひと段落ついて、大きく伸びをする。
まだ19時だけど みんなほとんど帰っちゃってて
フロアにはほんの数人しか残っていない。
どうしよ、帰りたいけど
この作業明日もするの嫌だな。
やっぱり全部して帰ろう
そう決めて、キーボードに手を伸ばしたとき
デスクに置いていた携帯が震えて
ちらって覗くと
隆二 [ 終わった? ]
そんなラインに、慌てて2ブロック先にいる今市さんを見る。
そこには確かに今市さんの背中が見えて
わたしのこと見てたのかな、なんて ちょっと恥ずかしくなったり…
A [ まだです…21時まで残ります。 ]
隆二 [ お疲れ様。じゃあ終わったらご飯行こ(^^) ]
ご、ご飯?
わたしと今市さんが、ご飯?
あまりに現実離れしたお誘いに
返事を打つ手が震えた。
A [ いいんですか? ]
隆二 [ 先輩が奢ってあげるから。笑 ]
う、うわあ
すごい、ほんとに行っちゃうかも、わたし。
A [ 頑張って早く終わらせます! ]
隆二 [ はーい、待ってます ]
そんなラインが送られて来て、もう一度ちらって今市さんを見ると
わたしの視線を感じたのか
こっち振り返って、にこってしてくれた。
…な、なんだこれ
社内恋愛っぽい…!
だいちゃんに怒られちゃうなあーなんて呑気なこと考えながら
またパソコンに向かった。
A「終わったあー…」
驚異のスピードで全部片付け 時計を見上げると
え、20時半?
わたしすごい、やればできる子じゃん。
できる自分に感動しながら
早速今市さんにラインを送る。
A [ お待たせしました、終わりました。 ]
帰る支度して
お財布の中身を確認して、これならご飯行けるなって安心したところでラインが届く
隆二 [ おつかれ〜 行こっか ]
行こっか、って
ちょっとニヤける。
今市さんこういうの慣れてるのかなあなんて思いながら、エレベーターホールに向かった。
A「今市さん、お待たせしました!」
隆二「おつかれさま、最近忙しいの?」
A「そうなんです、忙しくて。」
こんな時間だからお姉様方はもう帰ってるし
人目を気にせずお喋りできる。
.
2791人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はな - 今市隆二でまた話作ってください! (2020年4月14日 18時) (レス) id: f09f6f4b0a (このIDを非表示/違反報告)
miru1027(プロフ) - 今市さんメインのお話をなかなか探せなくて、でも、素敵なすごい素敵なお話しに出会えました!ありがとうございます!! (2019年6月11日 11時) (レス) id: c79621f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 本当に綺麗なお話で何回も読みにきてしまいます。 (2019年4月18日 23時) (レス) id: fed54832df (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 隆二くんのスイッチ、ずっとONならいいのになぁ、なんて(笑)名前呼びも隆二さんって呼ばせるところもすっごく幸せな気持ちになります!何度読んでも本当に本当に大好きなお話です。隆二くんの優しさが伝わってきます。キュンキュンです! (2018年2月8日 23時) (レス) id: 05e37e8b83 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - コメ嬉しいと書いてあったのもありコメしま〜す。(^O^)/だいちゃんはガンちゃんだったか‥。本物もこんな風に優しいんじゃないかなぁ〜。今市くん。プラスここぞ!で強引かもしれませんよ〜。繊細さも混みみたいな。 (2017年3月1日 12時) (レス) id: 8ee9a559fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きなこ | 作成日時:2017年2月12日 21時