親近感 ページ19
Aside
いつでも連絡くれていい、って
でも、正直家に帰ってから 今市さんに用事なんてないかもなあ。
A「…お腹減ったー、とか?」
隆二「うん。…暇だなとか、眠れないとか。」
A「…寂しいな、とか…」
隆二「…うん、いいよ。」
…今市さんはたぶん、すごく優しいエスパーで
わたしの気持ちとか 全部わかってて
A「…じゃあ、お言葉に甘えます。」
隆二「うん。待ってます。」
待ってます、だって
にやにやしちゃうな。
その顔を隠すように、では、って
ドアを開けようとしたら
隆二「ミルクちゃん、」
A「あっ、はい、」
隆二「…金曜日、さ。」
A「金曜日?」
隆二「…金曜日…だいちゃん帰ってきた?」
…なんでそんなこと、聞くんだろう
A「金曜日は…帰って来なくて、でも、朝になったらいました。わたし寝ちゃってたけど、たぶん夜まで残業だったのかな。」
隆二「…そっか、うん。わかった。ごめんね引き止めて。」
先に戻って、って わたしの背中を押す。
いつもと違う様子の今市さんを不思議に思いながら、こっそりフロアに戻った。
チア「A、おはよう。」
A「チアちゃんおはよう。」
ちょうどエレベーターからチアちゃんが出てきて
一緒にデスクに向かう。
でもチアちゃん、なんかニヤニヤしてて
A「な、なに?怖いよ…」
チア「…今非常階段から出てきたでしょ。」
A「…うん。」
チア「ふう〜ん。」
…もお、やだな
今市さんはそんなんじゃないのに。
A「チアちゃんも今市さんと喋ってみたらいいよ。仲良くなれると思う。」
チア「えっ、無理無理、やめてよ。」
A「全然無理じゃないよ、見た目は怖いけど すごく優しいもん。今市さん。」
チア「…見た目怖いって。笑 まあちょっと厳ついかもしれないけど…いや、そうじゃなくて。わたしAみたいに可愛くないしさ、」
A「…チアちゃんに可愛いって言われたの初めてかも。」
そんなことを話しながら ちらって振り向いたら
エレベーターホールからこっちのフロアに戻ってくる今市さんの姿が見えて
…どうしよ、親近感湧いちゃう。
チア「…はいはい、そんなに見つめてたらお姉様方にイジメられるよ。」
A「…ただ見てただけじゃん。」
…今市さんの連絡先
だいちゃんに知られたら怒られるかな。
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はな - 今市隆二でまた話作ってください! (2020年4月14日 18時) (レス) id: f09f6f4b0a (このIDを非表示/違反報告)
miru1027(プロフ) - 今市さんメインのお話をなかなか探せなくて、でも、素敵なすごい素敵なお話しに出会えました!ありがとうございます!! (2019年6月11日 11時) (レス) id: c79621f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 本当に綺麗なお話で何回も読みにきてしまいます。 (2019年4月18日 23時) (レス) id: fed54832df (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 隆二くんのスイッチ、ずっとONならいいのになぁ、なんて(笑)名前呼びも隆二さんって呼ばせるところもすっごく幸せな気持ちになります!何度読んでも本当に本当に大好きなお話です。隆二くんの優しさが伝わってきます。キュンキュンです! (2018年2月8日 23時) (レス) id: 05e37e8b83 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - コメ嬉しいと書いてあったのもありコメしま〜す。(^O^)/だいちゃんはガンちゃんだったか‥。本物もこんな風に優しいんじゃないかなぁ〜。今市くん。プラスここぞ!で強引かもしれませんよ〜。繊細さも混みみたいな。 (2017年3月1日 12時) (レス) id: 8ee9a559fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2017年2月12日 21時