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待ってた? ページ16

亜嵐side







亜嵐「…ダメだー、集中力切れた。」





楽しいクラスの時間も過ぎ去って

ひとり、準備室でパソコンと格闘中。



背骨伸ばしながら時計を見上げるけど

まだ19時にもなってなかった。




おっかしーな、めちゃくちゃ時間経ったと思ってたんだけど。




今日は21時には帰りたいな、なんて思いながら

再びパソコンに向き合って、自分で決めたノルマ達成を目指す。








_________ガラッ






その時開いたドア

見ると






亜嵐「A先生、」


A「おつかれさま、どう?進んでる?」






両手にいっぱいノート抱えた先生が、ニコニコしながら入って来た。



思わず俺の頬も緩む。






亜嵐「全然終わんない。」


A「…でもあと3週間ちょいの辛抱だから、頑張れ頑張れ!」





3週間ちょいの辛抱、って…


いや、俺的にはさ

もうずっとこのキツイ毎日でもいいから、A先生と1日でも長く一緒にいたいかも。




…って、女々しいか、これはさすがに。





A「わたしもここでお仕事するね、何かあったら声かけて。」


亜嵐「…ありがとう。」





優しいな

やっぱり





亜嵐「……あのさ、思ったんだけど。」


A「ん?」


亜嵐「…A先生が、その…教育実習来てた時もさ、今の俺くらい忙しかった?」


A「…うん、忙しかった。」


亜嵐「……俺、毎日ここ来てたじゃん。…先生、いつ自分のことしてたの?」





そんな俺の質問に

んーって、首傾げてる。





A「…白濱くんが帰った後と、家でもしてた。」


亜嵐「…うわー、俺絶対迷惑なヤツだったよね。ごめん。…今さら。笑」


A「迷惑じゃないよ。笑」


亜嵐「……追い出せばよかったのに。忙しいから、って言ってよかったのに。」





まあ、ほんとに言われたら

たぶん俺相当ヘコんでたけど。





A「…追い出す?」


亜嵐「…うん。」


A「……追い出したりしないよ。…待ってたもん。」






…待ってた?



そんな言葉に、隣に座るA先生を見た。



デスクの上に置いた自分の手を見つめながら

先生は、ゆっくりと口を開いて







A「……白濱くんとここで過ごす時間が、一番好きだったよ。」







……あ、やばい、ダメだ







亜嵐「…あー、やっぱ?笑」


A「…なに、それ。笑」







なんでもないって言いながら


一気に赤くなった頬っぺた、両手で必死に隠してた。



こんな風に→←なんとか



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ゆうき(プロフ) - すごく面白かったです。続編、書いてほしいです。 (2019年9月18日 21時) (レス) id: 9e39fec3dc (このIDを非表示/違反報告)
わたし - 読ませていただきました!続編読んでみたいです!!占ツクでこのお話が一番大好きで定期的に読ませてもらってます!ありがとうございます! (2018年10月5日 23時) (レス) id: 30aa3f8e55 (このIDを非表示/違反報告)
こぁお - うわあ、きなこさん、さすがです。 本当に面白かったです。 感動をありがとうございました。 (2018年2月7日 18時) (レス) id: bd05a1edf1 (このIDを非表示/違反報告)
実波 - 久しぶりに読みました。これ、続編ないんですか?笑 (2017年9月26日 7時) (レス) id: 6e3449be8e (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - しばらく開いていなかった占ツク。きなこさんの最初の作品から読ませていただいています。冬のお話を、夏に読んじゃいましたが、きなこさんの世界観はやっぱり素敵だなと思います。この作品以降のものも時間を見つけて全部読ませていただきます! (2017年8月17日 14時) (レス) id: c2a087ffac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2017年2月1日 21時

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