まだまだ ページ9
Aside
ようやくセーブポイントに辿り着いた玲於くん
ゲームを置いてこっちに来てくれたけど
メイクをしている今も、携帯から目線を離さない。
A「…つまんな…」
玲於「え？」
A「なんでもないよ、もう。」
こっちはお喋りしたいのに
パウダー上乗せしてたら、手邪魔とか言ってくるし。
A「…ねえ、何してるの？」
玲於「は？」
A「そんなに携帯とにらめっこして。」
玲於「…ライン。」
A「ライン？」
玲於「……チカちゃんと。」
…あ、ちょっと今ぐさっと来たかも。
ラインしてるんだ。
そりゃ、チカさんのこと話していいよって言ったけど
まだ慣れないな
玲於「…愚痴聞いてほしい、ってさ。」
A「…会うの？」
玲於「…うん、まあ。」
A「…そっか、」
…会わないでほしい、なんて言えない
玲於くんにとっては良いことなんだもん。
…でもなあ…
玲於「A、」
その時、名前を呼ばれて
玲於くんの柔らかい視線がわたしを捉える
座ってるから、上目遣いなの。
…かわいい、玲於くん。
何か言われるかと思ったら
じっとわたしを見つめたあと
A「いたっ、」
…デコピン
A「…なんで…」
玲於「…お前の顔っていじめたくなる。」
A「…めちゃくちゃひどいこと言ってるよ。」
玲於「…なんだろ…家に一台欲しいって感じ。」
A「…一台…？」
玲於くん、楽しそうにそんなこと言ってるけど
ほんとがきんちょ発言じゃん。
なに？一台って。
玲於「ほらもう早く髪セットしてよ。俺暇じゃないから。」
A「…暇でしょ。」
玲於「やっぱあの、ほら、向こうの世界でさ、俺を待ってるヤツらがいるから。」
A「なに言ってるの？」
玲於「武器ももうちょっと揃えたいしやっぱそうなるともっとモンスター倒さなきゃなんねえし…」
A「…ゲームの話か…」
はあ、上手いな玲於くん。
デコピンからの流れで、さっきまで泣きそうだった気持ち、消えちゃった。
A「わたしもしたい。ね、今度一緒にしようよ。」
玲於「絶対やだ。A弱いじゃん。」
A「頑張って強くなるもん。」
玲於「お前はどうぶつの森で十分。」
A「じゃあどうぶつの森で通信して、」
玲於「断る。」
…ゲームの通信すら断られるとは
まだまだ先は長いかな
．
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nenekos0204(プロフ) - なんか1個1個の会話とかが自然で面白くてずっっともんでたいって思うお話です！！ (2020年5月3日 19時) (
レス) id: 855b5832ad (このIDを非表示/違反報告)
麦茶犬 - キュンキュンしすぎて、にやにやがとまらないです(笑)！応援してます！ (2018年2月1日 18時) (レス) id: 97f101f8e3 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 昨日友達の勧めで読み始めました！きゅんきゅんして終始ニヤケてます...笑 引き続き読みたいと思います(″ﾉдﾉ） (2016年12月26日 17時) (レス) id: 44b2651ac8 (このIDを非表示/違反報告)
佐野恋雪(プロフ) - ド(クセンヨクが強く 自分の気持ちを)S(になることでしか表現出来ない)玲於くん 略してドS！笑 思わず笑ってしまいました、最高です(*´艸`)笑 (2016年12月7日 23時) (レス) id: b87880982e (このIDを非表示/違反報告)
さのあき - 毎日の更新ありがとうございます！楽しみにしすぎて仕事が捗ります！これからも応援してます！ (2016年12月7日 22時) (レス) id: 74ab73a03d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月25日 20時
