おかしい ページ47
玲於side
玲於「こんくらいでいい？」
A「…うん、ありがとう。」
オレンジの照明、ちっちゃく点けてやった。
ベッドの中
布団に半分顔隠して、丸っこい目で俺のこと見上げてるA。
…なんかコイツ、やっぱ危ない。
よかったわ
俺の部屋泊めて。
しゃがんで、寝てるAと目線合わせる。
玲於「…眠れる？」
A「…眠れない。」
玲於「…それは困りましたねー…」
A「…玲於くん、眠い？」
玲於「んー、眠くない。」
答えると、なんでか嬉しそうに目を細めてる
玲於「…何が嬉しいの？」
A「…いっしょだなあって思って。」
…話し方、とろとろしてきた。
そろそろ寝るな。コレ。
玲於「……目つむって。」
言うと、大人しく言うこと聞いて
そっとその目を閉じた。
その直後、すぐに聞こえてくる寝息
…はあ、面白すぎ
寝るの早くね？安心しすぎでしょ。
一応俺も男なのに。
薄暗い寝室
その寝顔を見つめてたら、なんか自然と気持ちが柔らかくなった。
長くてカールしてるまつ毛とか
ピンク色の頬っぺたとか
いつもより子どもっぽくて
…俺しか知らないよね？
俺が初めてでしょ？
ふわふわの髪の毛に手を伸ばす。
そのまま頭を撫でて
輪郭をなぞって…
…亜嵐くんとのこと
素直に受け入れられなくてごめん。
でもなんか、お前が亜嵐くんといると
嫌な気分になるから。
焦り？ヤキモチ？
これじゃまるで、俺がAのこと好きみたいじゃん。
玲於「……好き？」
…それって、女の子として？
……なわけ、ないよね。
こいつはほっとけないヤツだから
俺がそばにいてやらなきゃいけない。
それだけ。
…それだけでしょ？
それだけなはずなのに
無防備なこの子から離れたくないって思ったり
なんなら俺もこのベッドで寝たいなんて思ったり
明日も明後日もここにいていいのになんて思ったり
…はあ、疲れてんだ。俺。
A相手にこんなこと思っちゃうなんておかしい。
…おかしい、とは思いつつも
心のどこかで きっと分かってた。
こいつの存在が、俺の中でどんどん大きくなってること
ただのメイクさんでも 友達でもないこと
…だって初めてなんだよ
誰かの笑顔とか、泣き顔とか、寝顔とか
そんなのを、守ってやりたいって思ったの。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nenekos0204(プロフ) - なんか1個1個の会話とかが自然で面白くてずっっともんでたいって思うお話です！！ (2020年5月3日 19時) (
レス) id: 855b5832ad (このIDを非表示/違反報告)
麦茶犬 - キュンキュンしすぎて、にやにやがとまらないです(笑)！応援してます！ (2018年2月1日 18時) (レス) id: 97f101f8e3 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 昨日友達の勧めで読み始めました！きゅんきゅんして終始ニヤケてます...笑 引き続き読みたいと思います(″ﾉдﾉ） (2016年12月26日 17時) (レス) id: 44b2651ac8 (このIDを非表示/違反報告)
佐野恋雪(プロフ) - ド(クセンヨクが強く 自分の気持ちを)S(になることでしか表現出来ない)玲於くん 略してドS！笑 思わず笑ってしまいました、最高です(*´艸`)笑 (2016年12月7日 23時) (レス) id: b87880982e (このIDを非表示/違反報告)
さのあき - 毎日の更新ありがとうございます！楽しみにしすぎて仕事が捗ります！これからも応援してます！ (2016年12月7日 22時) (レス) id: 74ab73a03d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月25日 20時
