ココア ページ19
Aside
その日の帰り道
練習を始めたのが16時近かったことと
玲於くんのことばかり考えて集中できなかったせいで
結局事務所を出たのは21時。
もう真っ暗だなあなんて思いながら、駅までの道を歩いていた。
その道の途中、通りかかるカフェ
ここでココアを飲むのが楽しみだったりして
もう遅かったし、玲於くんのこと、頭から離れないし
ゆっくりココアを飲めるような余裕もないんだけど…
A「こんばんは、」
「Aちゃん。お疲れ様。」
このカフェをひとりで経営してるおじいちゃん。
すごく優しくて、仲良くしてくれるの。
「今日は遅いね、お仕事だった？」
A「ううん、今日も練習。」
「遅くまで頑張って偉いね、いつものでいい？」
A「はい。ありがとうございます。」
甘いココアに ホイップを浮かべて。
ホイップは50円プラスなんだけど、おじいちゃん、わたしのこと孫みたいだって言って いっつもサービスしてくれるんだ。
だからたくさん通わなきゃ
なんて、勝手におじいちゃん孝行。
A「最近ね、嬉しいことと悲しいことが半分半分で ほんと参ってる。」
「うーん、まあ人生はそんなもんだけどねえ。」
A「こんなもんかなあ。」
「Aちゃんはまだ若いから、嬉しいことも悲しいことも、これからもっと増えるだろうね。」
おじいちゃんのゆったりとした喋り方
落ち着くし、なんだかうまく行きそうな気がするから不思議。
A「おじいちゃんも、嬉しいことあった？」
「うーん、人間ドックの結果が異常無しだったことくらいかなあ。」
A「あ、この前の？よかった〜これでまたおじいちゃんのココアが飲めるね。」
「また孫の笑顔が見られる。」
そう言って優しく笑ったおじいちゃん。
ほんと、大好き。長生きしてほしいな。
それから暫くお喋りをして
ほっこりとした心のまま、お店を後にする。
外は寒くて
思わず、はぁーって両手に息を吐きかけちゃうほど。
…人肌恋しい
誰か、素敵な人が
わたしを大切に思ってくれる、そんな人が
こんな寒い日、隣にいてくれたら…
〜♪
そのとき、鞄の中で携帯が鳴り響く。
立ち止まってそれを探して
ディスプレイを見ると
着信 佐野玲於
…わたしにとって隣にいてほしい誰かは
きっと、この人しかいない。
．
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なゆ(プロフ) - SnowMan目黒蓮くんのお話で全く同じ作品あるんです。今日読んでて佐野玲於ver知ってるなぁと思ったら、タイトルも見出し？も内容も全く同じでした。きなこさんが書いてるのかと思ったら作者は違う方です。一度確認してみて下さい、、、。 (2021年8月18日 4時) (
レス) id: 1e103a7bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ri(プロフ) - こんばんは。いきなりコメントごめんなさい。このお話2年前ぐらいに読んでから、すごい好きで定期的に読みたくなるんです。とっくにLDHのファンをやめたのに、懐かしくなって玲於くんのお話別作品も読ませていただきました。とても素敵でした。 (2020年6月18日 1時) (レス) id: c2ce5189fe (このIDを非表示/違反報告)
meiichikawa(プロフ) - とてつもなくこのお話が大好きです。 (2018年8月31日 18時) (レス) id: cd3e6473be (このIDを非表示/違反報告)
Neon - このお話にどハマりしてます。もう何回読んだことか､､玲於くんの不器用さがすごく伝わってきてどんどん続きが見たくなる！そんな感じのお話で、ほんとに読みながらキュンキュンしてます(/ω＼)これからも小説頑張ってください！！ (2018年2月12日 14時) (レス) id: adc5307a56 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - この話すっごい好きです。主人公を応援したくなるし、何回よんでもあきません。せつないし、嬉しい！とか表現があって。ほんまに大好きです！占いツクールを初めて開いた時から読んでいまだに、たまに読んだりします！ (2017年12月26日 0時) (レス) id: fb70c0baa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月10日 21時
