めんどくさいヤツ ページ15
玲於side
玲於「…何してんの？」
A「…えと、携帯忘れちゃって。」
顔赤くして 声震えて
玲於「…どした？」
なんか、いつもと様子が違う。
A「…え、いや、あの…」
玲於「…なに？」
A「いや…その、あの、楽屋入りづらいなあって思って…」
玲於「はあ？」
A「えと…違くて…」
…なに焦ってんだ、こいつ。
玲於「…じゃあここいて。取ってきてやるから。」
A「え、」
玲於「入りづらいんでしょ？」
よくわかんないけど
まあたまには優しくしてやんないと。
なんで戻ってきたの？ってメンバーの声を軽くすり抜けて
鏡の前に置かれてたAの携帯を手に、またエレベーターホールへ戻った。
玲於「ん。」
A「…ありがとう。」
…おとなしい。
いっつもあんな、玲於くん玲於くんうるさいくせに。
ふたりで乗り込んだエレベーター
変に距離を取るAにムカついて、一歩そばへ近寄った。
なに？って慌ててるAの横顔
元から困り顔だけど、今日はいつにも増して困ってんなあ。
玲於「…A、睫毛長いね。」
A「……マスカラ…」
玲於「あれ、なんかいつもより目ちっちゃくね？」
A「…眠いの。」
玲於「あそっか。赤ちゃんはもう寝る時間だもんね。」
A「…うん。」
……つまんねえー
いつもならさ、赤ちゃんじゃないもんって頬っぺた膨らませて返してくんのに。
それで俺が、ほらコレも赤ちゃんじゃんって
Aのぷにぷにの頬っぺた摘んでやるのに。
無言で局から出て
俺はタクシーを拾うべく大通りへ
A、ついてくるかなって思ったけど
俺とは逆方向にとぼとぼ歩いてってる。
…なんだ、あいつ
ほんとに元気ない。
あんな調子で、ひとりで帰んの？
玲於「……ああもう、」
ほっときゃいいのに
俺も大概いい男になったわ。
玲於「待って、」
俯きながら歩いてたAの手首を掴む。
振り向いたAのまん丸い目が、俺を捉える。
玲於「……送る。」
A「…え？」
玲於「え？じゃない。送るって言ってんでしょ。」
A「…夢？」
玲於「ねえしっかりしてよ。なに？死ぬの？」
A「死なない！」
さっきより、ちょっとだけいつも通りに戻った。
あーあ、ほんとめんどくさいヤツ。
．
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なゆ(プロフ) - SnowMan目黒蓮くんのお話で全く同じ作品あるんです。今日読んでて佐野玲於ver知ってるなぁと思ったら、タイトルも見出し？も内容も全く同じでした。きなこさんが書いてるのかと思ったら作者は違う方です。一度確認してみて下さい、、、。 (2021年8月18日 4時) (
レス) id: 1e103a7bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ri(プロフ) - こんばんは。いきなりコメントごめんなさい。このお話2年前ぐらいに読んでから、すごい好きで定期的に読みたくなるんです。とっくにLDHのファンをやめたのに、懐かしくなって玲於くんのお話別作品も読ませていただきました。とても素敵でした。 (2020年6月18日 1時) (レス) id: c2ce5189fe (このIDを非表示/違反報告)
meiichikawa(プロフ) - とてつもなくこのお話が大好きです。 (2018年8月31日 18時) (レス) id: cd3e6473be (このIDを非表示/違反報告)
Neon - このお話にどハマりしてます。もう何回読んだことか､､玲於くんの不器用さがすごく伝わってきてどんどん続きが見たくなる！そんな感じのお話で、ほんとに読みながらキュンキュンしてます(/ω＼)これからも小説頑張ってください！！ (2018年2月12日 14時) (レス) id: adc5307a56 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - この話すっごい好きです。主人公を応援したくなるし、何回よんでもあきません。せつないし、嬉しい！とか表現があって。ほんまに大好きです！占いツクールを初めて開いた時から読んでいまだに、たまに読んだりします！ (2017年12月26日 0時) (レス) id: fb70c0baa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月10日 21時
