お見合い？ ページ46
Aside
「へえ、そうなの？難しいお仕事なのね〜」
広臣「慣れたらそうでもないけど、まあ1年目はさすがに苦労するかな。」
A「わたし、クライアント先でも頭下げっぱなしで…もっと頑張らなきゃいけないなあって…」
「女の子はそれくらい控えめな方が可愛い気がするけど…」
A「…おばちゃん、わたし仕事に可愛さ求めてないよ。」
心配をよそに、楽しく続いていた夕食。
わたしも次第に普段通りを取り戻していって
今じゃ、たまに臣くんとのこと忘れちゃうくらい。
最後に運ばれてきたデザートを
美味しそう！って眺めてるおばちゃん
…ほんとに知ってるのかな。
「Aちゃん少し痩せたんじゃない？食べてる？」
A「え？そうかな…けどダイエットしてたし、それ褒め言葉かも。」
「ダイエット？Aちゃん、別に太ってなかったけど…太ってても可愛いわ、きっと。」
広臣「…下膨れ、とかね。」
A「…それ、気にしてるから嫌なのに…臣くんしつこい。」
広臣「なんでよ、可愛いじゃん。笑」
A「可愛くない。」
わたしたちのそんな言い合いを
向かいの席から黙って見てたおばちゃん
臣くんと同じ綺麗な目が
わたしを捉えた。
…空気が、変わった気がして
A「…おばちゃん、デザート、」
「広臣。」
広臣「…え？」
わたしの言葉を遮って
臣くんの名前を呼んだその声は
怖いくらいに落ち着いていた。
「……昨日のお見合い、向こうは広臣のこと気に入ってくださってるわよ。」
ゆっくりとわたしの耳に入ってきた、その言葉
A「…お見合い？」
広臣「…母ちゃん、やめろよ。」
「あら、Aちゃんに言ってなかったの？」
広臣「母ちゃん、」
「広臣、もういい歳でしょ？結婚のことそろそろ本気で考えなきゃいけないと思って。…お見合いしたのよ、昨日。」
おばちゃんはわたしにそう言いながら
ね？って
臣くんに問いかける。
……お見合い、なんて
聞いてないよ
隣に座る臣くんの顔
見たくても
見れなくて
わたしの頭の中は
言ってくれてもよかったじゃん
そんな
臣くんを責める言葉ばかり浮かんでた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1637人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モモ - 佐野くんと結ばれてほしい〜〜がんばれ！さの！いけ！さの！ (2016年9月26日 20時) (
レス) id: 610f698085 (このIDを非表示/違反報告)
#あると - 久々コメントします!いいですねいいですね。どんどん面白くなっていて、受験生だっていうのにずっと読んでます笑佐野くんがついに動きそうですね!がんばれ佐野くん!どんな終わりになるのか楽しみです! (2016年9月26日 16時) (レス) id: 2cfa8e7768 (このIDを非表示/違反報告)
りり - これって佐野くんと結ばれてしまうのかな…
臣くんにがんばってほしいなぁ… (2016年9月26日 7時) (携帯から) (レス) id: b12524bc32 (このIDを非表示/違反報告)
れい - 佐野くん！！！！！！佐野くんの想いが報われるように祈ってます（；＿；）素敵です佐野くん！がんばって！ (2016年9月26日 2時) (レス) id: 2c5990e7ad (このIDを非表示/違反報告)
れん - 佐野くんー（ ; ; ） やっと佐野くんの想いが伝えれる..！とっても感情移入しちゃってます（ ; ; ）すごくどハマりしてて通知なくても見に来ちゃいます！佐野くん頑張れー（ ; ; ） (2016年9月26日 1時) (レス) id: fcd0123266 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ
| 作成日時：2016年9月4日 20時
