三色スミレ5【臣×玲】

そういうトコ ページ41

広臣side





隆二「あちい〜」




砂浜に敷かれたシートの上に寝転びながら

サングラスのおかげでどう見てもヤンキーに仕上がってる隆二がそう呟いた。





「女の子早く来ねーかなあ。」


隆二「先輩それしか考えてないっすよね。笑」


「いやー、夏の醍醐味でしょ！ビキニ！」





ビキニ限定かよ、なんて言って笑いながら

内心気が気じゃない俺。




曽田さんのことはもう大体みんな分かってると思うんだよね。

あの子は絶対ノーマルなビキニかバンドゥで来る。


もう90パーセント、いや、95パーセント裸ってヤツね。




でも分かんないのがAじゃん。


この前電話で、曽田さんに選んでもらうんだーなんて言ってたけど

結局どんなのにしたか聞いてねえし。




できれば露出少なめのワンピースタイプでお願いしたいんだけど

曽田さんが選んだんじゃそうもいかねえかな。





普段控えめなコって、

こういう時に色気目立つから嫌なんだよ。


彼氏としては。






隆二「…臣、顔ひきつりすぎ。笑」


広臣「まじ？」


隆二「心配なんでしょ、Aちゃんがどんな水着で来るか。」





小声でそんなこと言いながら、楽しそうに笑う隆二。


こいつ、他人事だと思いやがって。





広臣「…惚れんなよ、マジで。」


隆二「それはAちゃん次第じゃん？笑」


広臣「お前までライバルとか笑えねえよ。」





隆二ってどんな手使ってんのか知んねえけど

狙ったコは百発百中だからね。



昨日可愛いって言ってたコと翌日には関係持ってたりするし。

危なっかしいヤツだわ。





広臣「…Aに手出したら許さねえから。」


隆二「はいはい。笑」







美琴「おまたせしました〜」






そのとき後ろから聞こえた声。


男五人で一斉に振り向いた。






……あー、もう

ダメだわ。



これアウトでしょ？






隆二「…臣、Aちゃんヤバくない？」


広臣「…マジで見ないで。」






まさかの、オフショル。


あーもうなに。なんでそんな可愛いわけ？




…やべえ、絶対顔に出てるわ俺。






鬼城「曽田、お前それほとんど隠れてねえぞ！」


美琴「大事なトコは見えてないからいいんですー。」


「曽田さんほんと大胆！笑」


美琴「可愛いでしょー、」






こういう場に慣れてる曽田さんの隣で

恥ずかしそうに俯いてる。








…だから、そういうトコが男心をくすぐるんだって


Aは知らないんだ。



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