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7年前の話 ページ4

Aside








広臣「隆二が教育係って似合わねえ。笑」


隆二「臣もじゃん。」


広臣「ヒゲ生やしたやつができんの?」


隆二「できる。笑」









……仲いいんだ。



ぼーっとふたりを眺めてたら、佐野くんの教育係だっていう人も来て


今市さんより、少し年上の男の人。



佐野くん生意気なとこあるから、ちょっと心配だな。








広臣「じゃあ俺も行くわ。…またね。」



A「うん。」







少し微笑んで

奥にいる女の子のとこに行っちゃった。




臣くん、あの子の教育係なんだ。





……いいな。









隆二「…あー、えと、臣とどういう関係?」


A「…従兄妹、です。」


隆二「従兄妹?えー、そうなんだ。珍し。」


A「…臣くんと、仲いいんですか?」


隆二「うん。同期だし。気合うし。家近いし。笑」









……どこに住んでるのかも、なにも知らない。






会ったのだって、7年ぶりとか それくらいで。








それでも小さい頃はよく会ってた。



ひとりっこのわたしからしたら、ほんとのお兄ちゃんみたいで。

可愛がってくれて。







連休、夏休み、お正月






臣くんに会える日を、いつも楽しみに待ってた。







その頃はまだ




" 従兄妹のお兄ちゃん " に、会いたいって





そう思ってたけど









中学生になって 変わってしまったの。




……" 臣くん " に、会いたい









そんな気持ちを自覚してからは、毎日が苦しかった。









従兄妹なんだから、ダメ



でもどうしよう、大好き



……なんで、従兄妹なんだろ。









そんな中、臣くんが遠くの大学に行ってしまうことが決まって。




飛行機で行ってしまう、その日。






ママとお見送りに行った。









わたしのセーラー服姿を、そのとき初めて見た臣くん。






似合ってんね


って、頭を撫でてくれた。









その右手を 離してほしくなくて






臣くん、好き





って、それだけ。

…それだけ。






そのあと臣くんが

いつもみたいに笑ってありがとうって言ったから









ああ、これで終わりにしなきゃ


って 決めたの。









きっとわたし、今までの人生で




あの瞬間が

あのときの臣くんの顔が




いちばん深く、焼きついてる。









それから今になるまで一度も、臣くんに会うことは無かった。






会ったらきっと、また好きになる。


だから避ける。





そんな、単純なこと。


心強い→←分かってるよ



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(プロフ) - き な こ さ あ ん ん ん ん (2016年8月5日 22時) (レス) id: ed10022dbc (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 読んでいてすごくドキドキします!更新頑張ってください! (2016年7月10日 17時) (レス) id: 08cd49b690 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます!嬉しいですm(_ _)m二話もよろしくお願いします! (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 有紀さん» 一気に!ありがとうございます!お待たせして申し訳ないです、やっと公開できました。二話もよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ふらふーぷ。さん» 塩な彼氏から読んでくださってるんですね!嬉しいです(^o^)今作も最後までよろしくお願いします! (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2016年6月11日 20時

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