ライン ページ21
Aside
暫くすると、がちゃって玄関開いた音がして。
おじゃましまーす
って、佐野くんの声が聞こえた。
お醤油の場所、分かるかな。
……もう上がろう。
急いで体拭いて、パジャマに着替えた。
A「佐野くん、」
玲於「うわ、」
うわ、って…
玲於「ちょ、おま…あー、あの、なんだっけ。えっと…」
A「え？」
えっと、えっと
って言いながら 口元に手を当てて。
A「…どうしたの？」
玲於「え、いやだから、その……あ、醤油だ。醤油。醤油どこ？」
A「そこ。」
調味料、たくさん置いてるボックスの中。
指差したら あ、そこか なんて言いながら取り出してる。
A「…なんか大丈夫？」
玲於「……お前が大丈夫かよ…」
A「え、なにが？」
玲於「…風邪引くだろ。早く髪乾かせ。」
そう言いながら玄関に向かってる。
やっぱり心配性だ。
玲於「それから、」
ドアノブに手をかけたまま、そう呟く佐野くん。
ん？って聞くと、ゆっくり振り返って。
玲於「……Aも…社内恋愛しないでよ。」
A「…しないよ。」
玲於「絶対ね。」
おじゃましましたって、隣に帰ってく。
…社内恋愛、なんて
好きになったらダメな人に恋してるんだから。
洗面所に戻ると、光ってる携帯。
見たら
臣 [ 追加しちゃったけどよかった？ ]
臣くんからの、ライン。
どうしよう。
お返事したいけど、このメッセージ来たのついさっきだし…
あと10分
あと10分したら返そう。
慌てて髪の毛乾かしたけど、肩までしかない髪だから すぐ乾いてしまって。
……はあ、いま返してもあとで返しても
一緒だよね。
[ うん ]
その2文字の続きが思い浮かばない。
どうしよ。
さすがにこれだけはちょっと…
なんて考えてたら、既読マークが付いて
臣 [ つまんねー返事。笑 ]
……やば、きゅんとする。
笑ってる臣くんの顔、すぐ思い浮かぶ。
[ いま忙しくて ]
臣 [ メシ食った？ ]
[ まだ。いまから作る ]
臣 [ ちゃんと野菜食えよ ]
[ 野菜生活飲んでるから平気 ]
臣 [ ジュースだけじゃ駄目 ]
7年間の隙間なんてなかったことにするような
臣くんの態度とか、言葉とか。
…ああ、ずるいな。
．
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咲(プロフ) - き な こ さ あ ん ん ん ん (2016年8月5日 22時) (
レス) id: ed10022dbc (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 読んでいてすごくドキドキします！更新頑張ってください！ (2016年7月10日 17時) (レス) id: 08cd49b690 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます！嬉しいですm(_ _)m二話もよろしくお願いします！ (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 有紀さん» 一気に！ありがとうございます！お待たせして申し訳ないです、やっと公開できました。二話もよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ふらふーぷ。さん» 塩な彼氏から読んでくださってるんですね！嬉しいです(^o^)今作も最後までよろしくお願いします！ (2016年6月27日 21時) (レス) id: bb6ef10f0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2016年6月11日 20時
