魅惑のマーマレード2【登坂広臣】

結婚 ページ19

広臣side







広臣「じゃあ、ここで。」


ミカ「はい、ごめんなさい。ありがとうございます…」





A寝てるし俺がお代出すよって言ったのに

どうせ奢るつもりでした、って律儀にお支払いしてて。




ちょっとアルコール入っただけで爆睡するこいつとは大違いだわ。笑





その上タクシーまで呼んでくれたし。

出来る子、って感じ。






Aの体重支えながらタクシーに乗り込んだ。






ミカ「あの、登坂くん。」


広臣「ん？」


ミカ「私事なんですけど…結婚することになりました。」


広臣「……え、結婚？」


ミカ「はい。」






結婚って、あの結婚だよな？

ってかそれ以外ないか。



いや、そんなサラッと言っちゃうもんなの？笑







広臣「え、まじおめでとう。」


ミカ「ありがとうございます。…すみません止めちゃって。」


広臣「いやいいよ。…え、あの、結婚式呼んでね。」


ミカ「…本気で言ってます？」


広臣「本気本気。こいつも呼ぶんでしょ？ドレス姿見たい。」


ミカ「あー…そういう…」


広臣「あ、ミカちゃんのウエディングドレスも楽しみだわー…笑」


ミカ「いいですよべつに笑 じゃあまた連絡させていただきます。」


広臣「ん。待ってるわ。ほんとおめでとう。」


ミカ「ありがとうございます。じゃあまた、」








タクシーの扉が閉まって、そのまま動き出す。






……結婚かあ。






俺にもたれかかって、気持ちよさそうに寝息を立ててるA。









……Aもいつか、しちゃうの？







俺じゃない誰かと…









広臣「……行くなよ、どこにも…」









ずっと、


誰のものでもないお前でいてよ、なんて







そんなの叶うわけないのに。






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