Whiplash (ページ1)

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宝石ページ1

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ある日ボクは、宝石を見つけた

NCTとしてデビューして1年と少しが経った頃だろうか
追加メンバーが来るという噂がボクたちの練習中、1番盛り上がる話題だった

リーダーのテヨンイヒョンにもまだ知らされていなかったが、周りの職員の意味深な言葉や、せわしなさで噂は確信に変わっていった

st｢上が凄いことしようとしてるらしいよ｣

st｢NCT、大変になりそうだね、頑張って｣

凄いこと？言い方が変だ

無限拡張がモットーなNCTなら、追加メンバーはおかしいことじゃない。現時点でも色々な形でメンバーが増えた。

｢まあいーや｣

考えても仕方がないから練習しよう

11時か、明日も早いしこれくらいにしとこ
真っ暗で長い廊下を歩き始める

と、1つの練習室に少し明かりが見えた

ボクは、踊っている間なにも考えていない
あー、ディテールとか力入れるとか、そういうのは別でね
自分の体だけと向き合う
自分の1番好きな形をつくっているのだから、自分のダンスが1番好きだ
そういうもんでしょ？

ボクは自分以外でドンピシャな踊り方の人なんていないと思っていた

知らないうちに探し求めていた

そして、見つけた

誰もいない、薄暗い練習室で踊るキミ

地球上のどんな生き物より美しく舞っていた

ガチャ

『…………びっ…くりした……』

｢美しいね、キミ、宝石だ｣

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