月虹物語 2

第58話 ページ8

夜・水の国・東の地下水路

クラン
「悪い…虹王を殺す事はできなかった(汗)」

俺は虹王を打つ計画を立てたボスの元に帰っていた

ボス
「クランでも殺すのは無理だったか(チッ)」

ボスは舌打ちをして俺を睨みつける

クラン
「信頼関係を結んでも無駄だった」

ボス
「やはり…直接俺が殺しに行くしかないか」

そう言うとクランの後ろからちゃぷんっと水の落ちる音が聞こえそれに続いて歩いて来る足跡も聞こえた

ボス
「まさか、クラン…ここに誰かを連れてきたんじゃないだろうな(汗)」

クランは壁側に歩き音のする方に頭を下げる

クラン
「誰を連れてきたかはその目で見てみろ」

ボスの目の前に現れたのは水に濡れた虹王だった

ルナ
「クシュン…さっ寒いよ」

ボス
「虹王！？」

ボスがルナを見ると虹の宝石が剣に変わりボスの周りで浮遊し始めた

ルナ
「貴方がクランをまた悪に染めようとした人だね」

ボス
「クラン！(睨みつける)」

ルナ
「クラン、この人は他の王も殺そうとしてるの？」

クラン
「カラス達と違って狙いは虹王だけだ」

ルナ
「そうなんだ…へぇー」

ルナがボスを睨みつけると殺気でボスは後ろに下がる

ボス
「くっくそっ！」

怖気付いたのか
ルナ達から離れて行く

クラン
「待て！…！」

虹剣がボス方に飛び壁にボスごとぶっ刺さる

ボス
「ごはっ(汗)」

クラン
(俺ルナの慈悲がなかったら俺もこうなっていたのか)

ルナ
「殺すって言ってたけど…根性なしだったんだね」

ルナが壁にぶっ刺さっているボスの服のポケットをあさる

ボス
「なっ何してる！早く殺せよ！(汗)」

ルナ
「殺さないよ…うーん」

ルナはクランの方を向いた

ルナ
「クラン、縄とか持ってないかな？」

クラン
「縛るのか？」

ルナ
「うん」

クランは縄を取り出しルナに渡すとボスの方を見た

ボス
「殺せ！牢獄に入りたくねぇんだ！」

ルナ
「牢獄に入りたくないって前にも入ってたの？」

縄でボスの両手を後ろで縛る

ボス
「…入ってたんだ…3年くらい」

ルナ
「3年も牢獄で罪を償ったのになんで悪に手を染めたの？」

ボス
「俺を捉えた王族が俺の前に現れて…虹王を殺せば金をやるって…言われたんだ」

ルナ
「お金の為に私を殺す事を選んだの？」

ボス
「…そうだ…！？」

虹の剣がボスの束ねていた茶色の髪を切り裂いた

ルナ
「覚えておいてね…私は金で殺しを頼む奴がこの世で1番大嫌いだって事を(怒)」

ボスはその言葉を聞いた後水王に引きたわされた

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