月虹物語 2 (ページ26)

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第76話ページ26

あれから数日経ち…私が感じた魔力はすぐ側まで来ていた

朝・虹の城・書庫

ルナ
(魔力を使ってこっちを見ているとしたら…)

ルナは朝ご飯を食べ終わってすぐに書庫に入って本を取り出しては読みあさっていた

ルナ
「二種類の魔力を扱える…幻獣(汗)」

三十年前には二種類の魔力を扱える幻獣が存在していたが魔物との戦いで三十年経った今は一種類の魔力しか扱えなくなっていた…

ルナ
(風王(フウガ)と死王(シエラ)が魔力で二種類を一種類にした際に二種類の魔力を持つ子がまだ産まれてなかったら…！)

書庫の扉が開くと見覚えのない少年が現れた

？
「…初めまして…虹王様」

ルナ
「！？」

振り返ると周りの音と時間が止まった

ルナ
「…君が私を魔力で見ていた子だね」

？
「…そうだよ…虹王様」

これほどの魔力を扱える存在が攻撃しないでずっと自分を見ていた事にルナは武者震いが止まらなかった

ルナ
「何か用かな？」

ルナは少年の前に座ると少年はバックから小さな箱を取り出してルナに渡した、それは少年の名前が彫り込まれた腕輪だった

ルナ
「酷く錆び付いちゃってるね…微かに読めるのは…ソル？」

少年は名前を呼ばれたのかとても嬉しそうに微笑んでいる

ソル
「初めまして僕はソルです…虹王様」

ルナ
「初めましてソルくん、私はルナだよ」

腕輪の錆をハンカチでふいてから箱に戻してソルくんに返す

ソル
「ルナ…あのね僕ね名前が思い出せなかったからこの字を読んで欲しくて魔力でルナのこと見てたの」

ルナ
「そうだったんだね…！」

扉が勢いよく開いた

アル＆イル
「ルナ！ルナちゃん！」

時間が元に戻ったのか、違和感に気づいて駆け付けたアルとイルはルナの前にいるソルを見て驚いた

アル
「こっ子供がなんでいるんだよ？！」

イル
「どうやってはいってきたの？！」

ソル
「ぼっ僕…」

ルナ
「二人ともソルくんは名前が思い出せなくてここまで魔力を使って来たんだよ」

アル
「そっそうだったのか…じゃあ危ねぇ奴じゃねぇんだな」

イル
「名忘れの子だったんだね…僕はてっきり侵入者かって思って焦ったよ」

二人は安心したのかその場に座る

ルナ
「ソルくん、一応幻獣王のところに一緒に行かない？」

ソル
「幻獣王様のところ？」

ルナ
「うん、ソルくんが安心して暮らせる場所と魔力の相談するためなんだけど…」

ソル
「ルナ、付いて来てくれる？」

ルナ
「勿論付いて行くよ」

その後、ソルくんは二種類の魔力を一種類にしてもらい
幻獣王の養子して迎えられました
それからルナは書庫の本を片付け直しましたとさ…

つづく