となりのイジフン

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今日は席替えの日。窓際の一番後ろがいいな〜、なんて考えていて隣の席が誰がいいかなんて考えていなかった。








「あ！」







黒板の番号を見ると願い通り窓際の一番後ろの席になり、思わず声が出る。友達にいいなーなんて言われながら私は新しい席に座った。









「あ、」









今度は隣の席を見てつい声が出た。イジフン……殆ど会話したことないけどなんだか感じ悪いし正直隣の席になりたくない人だった。








あ、と声を出した私を横目で見てすぐに目をそらす彼は椅子の背もたれに寄りかかり首を鳴らしている。……まるで私が隣の席で嫌かのように。









クラスのみんなは新しい席について隣になった人となんだか盛り上がっている。ああ、せっかく希望の席になれたのに隣がこれじゃ疲れちゃう。









「なぁ」









溜息をついた私に前を向いたまま話しかけてきたのはもちろん隣の席のイジフン。話しかけてきたことに驚いてワンテンポ遅れて返事をする。









「なに？」








「俺窓際がいいんだけど」









「……は？」









こいつまさか代われって言ってるの？









「わ、私も窓際がいいもん」









「ふーん」









そっちから話しかけておいてふーんは無いでしょう！



腹が立った私はそのままシカトして窓の外を見た。ああ、なんて私は運が悪いんだろう。








次の席替えの日が待ち遠しい。

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