恋人未満。《s.m》 (ページ11)

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貴「でぇ、ひどいよね！
ほんとうにやってらんない！」

めちゃくちゃ酔っ払ってジェシーに絡み酒している
自覚がある程度にはまだ理性は残ってる。

あれから場所を移して
ジェシー行きつけのBARへ。

ジ「HAHA!言ってやればいいじゃん、その上司に笑」

貴「むり！そのあとがこわい笑」

ジ「Aは優しいから我慢しちゃうんだよね？笑」

ポンポンと頭を撫でながら共感してくれるジェシーに
ちょっとだけ涙腺緩む。

貴「ぅ〜、じぇしーなんでそんなにやさしいのーーー」

前言撤回。

涙腺崩壊した。

ジ「Aは頑張ってるよ。仕事も恋も。」

貴「ありがと〜〜ッ」

ジ「だぁ！ほら！せっかく可愛く化粧してたのに
台無しになってんじゃん！！」

貴「優じぐじな゛い゛でぇ゛ーーー」

ズビズビ泣いていると

ジ「この酔っ払いめーーーー！」

と両頬を抓られる。

貴「ちょ、いたたた！」

ジ「涙引っ込んだ？」

貴「痛すぎて引っ込んだ」

ジ「ならよし！」

貴「何も良くない！！」

ジ「HAHA!ほら、潰れる前に帰るよ！」

と会計を済ませるジェシー。

貴「……ジェシー、もう帰っちゃう？」

ジ「タクシー呼んじゃったしねぇ？」

貴「……私の家で飲み直さない？」

ジ「まだ飲むの！？」

貴「だってまだ飲み足りないもん。
明日休みなんでしょ？」

ジ「そぉ〜んな簡単に男を家に入れちゃダメだって。」

眉を下げて笑うジェシー。

貴「わがまま言ってる自覚はあるんだけど
1人になりたくない……んだよね……」

はぁーーーーと深いため息が聞こえて
ダメかなぁなんて思って恐る恐るジェシーを見る。

ジ「そんな寂しそうな顔されたら
突き放せないじゃない。
この際飲み明かすか！！！！」

そう答えたのはタクシーが着く数秒前。