hairsalon【SixTONES】 (ページ26)

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田中樹の場合ページ26

貴方side

「お待たせしました～」

現れたのはなんともチャラそうな美容師さん

「あっ、今チャラそうって思ったでしょ～！」

俺意外と真面目だよー？と

信用ならぬヘラヘラとした笑顔で自己紹介を始める

「田中樹です！よろしくお願いしまーすっ」

貴「よ、よろしくお願いします…」

シャンプー台に案内され髪を濡らしていき

カット台に移動して早速カットしていく。

「どんな髪型にする～？」

差し出された雑誌を一緒に目を通しながら

相談していく。

「OK！だいたい把握した！カラーはどうする？」

貴「カラーはとりあえず大丈夫なのでトリートメントお願いします」

「了解。そしたらカットしてくね！」

髪を1束掬いコームで長さを確かめながら

少しずつハサミを入れていく。

その間もこちらを退屈させないように

会話を弾ませてくれる。

最初のチャラそうな偏見は消え

彼の言うとおり会話の端々からは

根が真面目なんだな、というのが伺える

「あ、なんか飲む？」

とメニュー表をこちらに差し出し

選んで、と言われる

貴「じゃあ……紅茶で」

「了解」

一旦ハサミをしまい裏にさがり

紅茶を入れてきてくれた田中さん。

「はちみつ入れる？」

貴「大丈夫です！」

ん、と近くのカートに紅茶を置いてくれる。

そして再びハサミを手に取り髪を切っていく。

こちらは雑誌を手に取り読み始める。

「はぁ～……いいよねぇカップルの人達は」

重たいため息と憎らしげな目で、

雑誌のクリスマス特集に目線を落とす田中さん

貴「え！？彼女いないんですか！？」

「え？逆にいると思う？」

貴「その見た目でいないは説得力ないです……」

「よく言われる……」

この見た目だから逆に田中くんは彼女いるでしょ～？ってはぐらかされるんだーっと

少し切なげな表情で呟く。

貴「そうなんですね……でも田中さんめちゃめちゃかっこいいんですぐ彼女作れるんじゃ？」

「だといいんだけどね笑」

眉を下げた困り顔で笑う田中さん

こんなイケメンが彼女居ないのか……

貴「勿体ないな～……」

「え？」

貴「あ、いや！なんでもないです！」

思わずポロッと言ってしまい慌てて誤魔化す

こんなイケメンな彼氏とかいたら

どんだけ嬉しいことか。