hairsalon【SixTONES】 (ページ24)

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京本大我の場合

小話

京本side

閉店後……

高「何が俺のAちゃん横取りするな、だよ」

京「うるせー！」

森「なに？まさか、ついにきょもにお気に入りでもできた？」

高「そのまさか」

ジ「大我、やったじゃん！AHAHA!」

田「きょものお気に入りとかめちゃめちゃ珍しいじゃん！」

松「あの子大変だな……」

京「北斗なんか言った～？」

松「……別に。」

京「そんなわけだから皆あの子から予約来たらぜっっったいに俺担当にしてよね！」

高「はいはい……」

ほんとに仕方なくだった

周りに手の空いてる人がいなくて

普段はあまりカットのしない

俺が入るしかなかった。

なんでカットしないのかって？

単純なこと。

俺の世界観について来れるお客さんがいないから。

たまにいるけど、そんな頻繁にくる訳でもないし

自分の話が独特なのも自覚はあるけど

改める気もない。

そんな中、カットについたあの子。

はあ…また苦情言われるかなぁ……なんて

不安になりつつ会話を進めると

俺の好きにしていいと彼女は言う。

お任せ、それが1番俺の好きなことだから

思わず嬉しくてテンション上がって

カットしていると、

下からクスッと笑い声が聞こえた

理由を問えば、本当に楽しそうに

カットをしているから。と

いや、好きなんだけどさ。

そのあとも会話を弾ませながらカットしていって

カラーを済ませる。

なんだか視線を感じるな～と思い

鏡越しに彼女を見ればこちらをガン見していた。

綺麗、とはよく言われるから正直複雑で

なんと反応していいかわからなかった。

この子もまた他の子達と同じなんだなと

少し残念に思った。

なのに

「かっこいい」

彼女がぼそっと呟いた。

恐らく心の声をそのまま出してしまったんだろう

その後にあっ言ってしまったという

表情と共に手で口を塞いだから。

すごく、嬉しかった。

この見た目だから、可愛いとか綺麗とは

飽きるほど言われてきた。

だけど彼女はかっこいいと。

思わず頬が緩んでしまう。

彼女はどこか他の子と違う……

そんな予感がしてならない。

全ての工程が終わる頃には

帰ってしまう彼女に名残惜しさを感じてしまう

こんなこと初めてで正直戸惑ってしまう。