16.信じて ページ16
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「あっ…ごめん、寝ちゃってた」
和「そんなことどーでもいいけどさ」
机から身体を起こして髪を整えたら
すぐそこにいた和さんがスッと立ち上がりながら、一枚、テーブルにあった資料を手に取った。
和「聞いてないけど」
「へ、？」
和「出張申請、櫻井翔・早坂Aってなに」
「っ、和さん、あの、それは」
寝起きで鈍っていた脳が、パッと目を覚まして、
でも、何も言い訳する必要がないくせに
何か言わなきゃって必死になって余計にわからなくなって。
和「ふざけんなよ」
「和さん違うって、たまたま出張に、」
出張に行くはずだった先輩のかわりに
その仕事を引き継いで、その人が帰国するタイミングがズレただけなの……
そう言えばいいだけなのに、上手く伝えられないのが、もどかしい。
和「元彼とデートしてんのを俺は迎えに行ったわけ？」
「デートじゃないって、ただの出張だってば、」
和「ただの？だったらなんで先に言わねーの」
「だからそれは、っ」
和「てめぇ昨日どんな気持ちで俺に好きだつったんだよ」
「和さん、」
あんなにも、悩んで、振り絞って、伝えたことを
それだけは、嘘ではないと信じて欲しくて。
確かに遅くなってしまったけど
そこだけは……信じて欲しかったのに。
和「やましいと思うから言わなかったんだろ、なのに帰ってきて好きだなんだってなめてんのか」
「好きだからじゃん、好きだから言えなかっただけじゃん！」
和「なんも聞きたくねえわ」
不思議だなぁ。
あんなに伝えられなかった"好き"が、
さらっと口から出てきて、ポロリと落ちた。
「……私、帰るね、」
和「……なぁ、A、」
「ごめん、」
もらった鍵をテーブルに置いて
広げていた資料を片付けたら、雑に鞄にそれを入れて和さんの部屋を出た。
バタン、という扉の音が、夕暮れの生ぬるい空気に消えた。
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ともび(プロフ) - 音羽さん» 遅くなってしまいました！嬉しいです、ありがとうございます♪夜更かししちゃうくらい(笑)音羽さんも、手洗いうがい、ちゃんとしてくださいね！！こちらこそ、ありがとうございました！！ (2020年4月7日 7時) (
レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
音羽 - お疲れさまでした！ 最高の小説でしたよ！ 夜更かししちゃうくらい、次読みたい！ってなってしまいましたwww 本当に最高でした！ これからも体調には十分に気をつけて下さい。 ありがとうございました。 (2020年3月11日 1時) (レス) id: 717d351d89 (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - peru/旧perutc3010さん» 遅くなってしまってごめんなさい！！コメントありがとうございます！私もここを消してしまうのは寂しいので記念に残すことにしました♪ツイも時間を見つけて頑張るので是非！また楽しみにしていてください！！ (2020年3月3日 16時) (レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
peru/旧perutc3010(プロフ) - 今更のコメント失礼します。ここを残して頂けるのがとても嬉しいです！何度も読み返したい作品がたくさんあるので、これからも読み続けます。あ、ツイの方でも待ってます！ (2020年2月19日 13時) (レス) id: 52470abde8 (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - ともさん» 嬉しいお言葉、、ありがとうございます！冷たくても温もりが何処かにあるお話を心がけていました！私も寂しいですが、読んでくださる皆さんのおかげで頑張れました、ありがとうございました！！！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともび
| 作成日時：2019年11月27日 9時
