140.幸せの橋 ページ20
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ずっとずっと昔。
まだ私が幼稚園の頃。
遠野屋にある余った在庫の絵の具をおじいちゃんが私にくれた。
おっきな画用紙と、その絵の具で、好きなもの書いていいよってそれをくれた。
何もわからず、こうして水で溶かすんだよ、と教えてもらいながら私はそこにアーチを描いた。
にじか？とおじいちゃんに聞かれて。
にじ？とまだ虹を知らない頃、
“雨が止んだらいつか見れるよ”
“きっと幸せになれるよ”
そう教えてもらったのを、今でも信じている私は、よく言えば純粋すぎるんだろうし、悪く言えば単純なバカなんだと思う。
でも、やっぱり。
ずっとずっと見たかったそのアーチを
大好きな人の隣でこうして見られることが嬉しくて。
……幸せで。
「きれい、」
智「初めて見た…？」
「はい…」
優しい、沈黙。
大野さん…、私、…。
ううん、
「智、さん」
智「えっ、？」
「私、…しあわせです、」
軽く見下ろす位置の私を
びっくりしたように見つめて。
智「もっかい、呼んで、」
「……智さ、……」
呼び終わる前に。
そっと重なった唇に、2度目の「智さん」は掻き消されて。
視界の隅に、いつか夢見た幸せの橋が、わずかに輝いて見えた気がした。
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ともび(プロフ) - みかぽさん» ありがとうございました！！優しい大野さんの愛の余韻に浸って貰えるとうれしいです(笑)お待たせしましたが、最後までありがとうございました！！！ (2019年9月25日 8時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - れいさん» 穏やかで、でもたくさんのことを考えられる2人の短い時間でした！そう感じてもらえてうれしいです！最後まで読んでくださってありがとうございました！ (2019年9月25日 8時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - kuronekoさん» 長いことお付き合いありがとうございました！！まだ構成を練る段階なので、もう少し先のお知らせになりそうですが、続編…最後の連載もよろしくお願いします！！ (2019年9月25日 8時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - あっちゃんさん» とんでもないです！私もなかなか更新できず完結が遅くなってごめんなさい…完結でコメント頂いただけで充分嬉しいです！最後までありがとうございました！！ (2019年9月25日 8時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - mikkyさん» 高校時代に苦しんだ大野さんだからこその、彼らしい愛情を伝えられていたら嬉しいです！最後までお付き合いありがとうございました！！！ (2019年9月25日 8時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともび
| 作成日時：2019年7月6日 16時
