175.隙間風 ページ25
・
それなら良いんだけどねって口の端を少し上げて微笑んだ。
和「大野さん、ホッとすると思うわ」
「…智さんは…、元気、ですか…？」
和「イヤってほどテレビに映っ」
「観てないんです…、観れないんです…」
そっか…ごめんね、って。
なぜか、二宮さんが謝った。
和「あの人、あなたのこと守りたかったのよ」
「…守るって…急に、居なくなって、連絡も…」
二宮さんそろそろ、ってスタッフさんらしき人の声が聞こえた。
気付けば、雨は随分小降りに変わっていて。
和「許してやって？…あなたのためだったの、それだけは忘れないでやって欲しい」
「ぇ、二宮さんっ」
それだけ言って、急いで向こうへ戻っていった。
守るため、とか
あたしのため、とか
わからない。
わかんないよ、智さん…。
まだ、忘れてない。忘れられるわけなんてない。
声も、ふにゃんとした笑顔も、
真剣な表情も、包まれる温もりも。
二宮さんに言われた言葉を考えながら、マンションへ帰ったら
また、日常が始まる。
智さんが居た時と、居ない今と、何も変わらない日常が。
ただ変わったのは
あたしの心に、穴が空いてしまって
隙間風が吹いていること
それくらいだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 884人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
知日(ともび)(プロフ) - *-eni-*さん» 激おこ二宮くんでした(￣▽￣;)頑張れ智さんですっ！！！ (2017年5月31日 8時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - やっぱ和くんが怒ったからさとぴも本当の気持ちみんなに言えたねっ(；ω；)さとぴ早く会いに行くのだぁぁー！ (2017年5月31日 2時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
知日(ともび)(プロフ) - *-eni-*さん» eniさん泣かないでえええ…どうしてもにのちゃんに怒ってもらいたかったんです(´; ω ;｀) (2017年5月28日 23時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - 末ズ目線で泣かされましたよぉー( ；∀；) さとぴっ！食いついてるじゃん！もぉ！ (2017年5月28日 23時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
知日(ともび)(プロフ) - *-eni-*さん» まさかの和くんです(笑)次の更新をお楽しみに…フフフ♪ (2017年5月28日 8時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2017年4月26日 7時
