35.おまじない＊Kazunari＊ ページ5
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ゴールの直後。
一瞬ふらついたあいつは
退場で立ち上がる瞬間に、顔を歪めた。
だから翔ちゃんに頼んだのに。
どーせ資料室にでも呼んでんだろうと思ってこっそり覗いてやろうかと思ってたら
階段の上から、音立ててカバンが落ちて来んだぜ？こえーったらもう、ね。
だけど、その後おぶって保健室に行くまで
俺の身体はほとんど頭とバラバラに動いてた。
自然と。
大野さんがすっげー不思議そうな顔して俺を見てんのも無視して。
勝手に用意した氷を、まあまあ腫れちゃってる右の足首に当てるとビクッと反応したのを見て
和『痛かったな…』
そう呟いていた。
激痛で出たんだろう汗で、おでこに髪の毛がくっついてて。
それをどけてやると、意外と幼い顔が少し苦しそうな表情で寝息を立てていて
あぁ、これ保健室じゃなかったら俺やべーな、なんて。
だから
寝たふりしてんのに翔ちゃんも起こしてんじゃねーよ！…
で、AもAだろなんで起き上がるかなぁ
和「寝てろ、まだいてぇんだろ。」
肩を持って寝かせたら、なんか俺が押し倒したみたいな絵になって。
「先輩……？」
和「ん…？」
「ありがとうございます…」
ちっせー声で、フワッと微笑んでそう言うから。
肩から、手が離せなくなって。
和「とっとと治せよ」
「っ、！」
そのまま唇に、唇を落とした。
和「早く治るおまじない。」
「そんな、っ」
そんなのないって？……ねーよ。
でもさ、したかったんだ。
キス、したかったんだよね。
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知日(ともび)(プロフ) - マリーさん» ありがとうございます！！これからも見守ってあげて下さいね♪更新頑張ります！！ (2016年8月27日 19時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
マリー - とっても面白いです！！ (2016年8月26日 13時) (レス) id: 5a5dc08590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2016年7月15日 15時
