58.何倍も、何十倍も ページ28
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「咲知？」
咲知「傷ついたよね？ごめんね、ほんとにごめん…」
「ね、顔上げて？」
今にも涙が溢れそうな瞳があたしを見る。
「あたし前に咲知が泊まってくれた時にも言ったけど、
好きだって気付いたのは、期末試験の…あの放課後なの。
咲知から、あのうわさを聞いた時は確かにちょっとショックだったけど、あたしだってまだ、好きだって自覚がなかったの。」
咲知「でも、あたし、」
「大丈夫、逆に良かったよ」
どうして？って咲知が首を傾げる。
だって………
他の人から聞くなら、咲知の口から聞いた方が何倍も良い。
良いことも悪いことも、咲知から聞いた方が、何倍も何十倍も、良いの。
そう言うと、ありがとってあたしにギュッとしがみつく。
子供みたいで可愛くて。
あ、そういえば。
「ねぇ、来た時から気になってたんだけど、なんかちょっと変わった？」
えっ……、って咲知が頬を赤くする。
「え、まさか、」
咲知「そのまさか…なの…」
泣いたり照れたり忙しい親友が
夏休みの間に辿った恋の道は
やっぱり少し危険を伴う
だけど、とっても美しいものだった。
教師と生徒
その壁は、あたしたちが卒業するまできっと、ずっと、取り払うことはできない壁。
咲知「それでも良いの、あたし。
……好きだから。」
相葉先生のことが、好きだから。
その力強い言葉に、あたしも夏休みが終わったら頑張ってみようかなって、思ったりした。
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知日(ともび)(プロフ) - マリーさん» ありがとうございます！！これからも見守ってあげて下さいね♪更新頑張ります！！ (2016年8月27日 19時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
マリー - とっても面白いです！！ (2016年8月26日 13時) (レス) id: 5a5dc08590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2016年7月15日 15時
