47.ひょっとこ ページ17
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試験前、教室で英語の教科書を開いたあたしのところに、二宮先輩はほんとに来た。
次の日も、また次の日も。
放課後はいつも。
大野先輩とは帰らないんですか？って聞くと
ん、ってしか言ってくれなくて。
数学を教えてもらってると時々、中間試験の時の…あの時のキスが頭をよぎって、ボーッとすることがある。
和「何ボケーッとしてんの」
「うゅ」
そんな時はいつも、あたしのほっぺを利き手の親指とそれ以外で挟んでムニムニ………
和「ちゃんと聞けひょっとこ」
そう言って、軽くそこを撫でてから手を離すの。
毎回ドキッてして、涙が出そうになって…。
そうやって、今まで色んなヒトに触れて来たのかなって
きっとあたしだけじゃないんだよねって
そんなことばっかり思うようになっていた。
試験の最終日、最後の教科は国語で。
終わってから櫻井先生のところに、宿題だったプリントを持って行ったら
翔「吉崎さ、二宮とデキてんの？試験前からずっと一緒に帰ってるだろ？」
なんて聞かれた。
大野先輩も、屋上からその様子を毎日見てたって聞かされて、あたしは何も言えなくて。
その様子を見て、「悪い、ただちょっと気になっただけだから」って櫻井先生は謝った。
和「A…？どうした…？」
なんでだろう。
自分でもわからないけれど。
「……なんでもないんです…まさか、ほんとにいると思わなくて…」
どうせいないだろうって思って、
なんとなく開いた生徒会室の扉の向こうに、大きいソファに寝転んでゲームをしている二宮先輩がいた。
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知日(ともび)(プロフ) - マリーさん» ありがとうございます！！これからも見守ってあげて下さいね♪更新頑張ります！！ (2016年8月27日 19時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
マリー - とっても面白いです！！ (2016年8月26日 13時) (レス) id: 5a5dc08590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2016年7月15日 15時
