32.激痛 ページ2
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体操服と、空っぽになった水筒しか入ってないカバンすら重く感じる。
壁を伝いながら、なんとか階段まで来たけど
無理して保健室にも行かず、冷やしもしなかったことを後悔した。
足からくる激痛。
先生の資料室までは、階段を30段くらい降りるだけなのに
2段目で足が止まる。
「い、…たぃ……っ、」
手すりに掴まって、やっと立てるような状態。
でも、必死で足を進めて、やっと15段くらいが終わって少し広い平面になる。
2階の廊下は見えてるのに。
「っつ…、」
立つことすらも限界で、その場に座り込んだ。
誰もいない。
みんな、とっくに帰ってる。
生徒の声すらしない。
激痛は、次第に意識も奪っていくほど…
「はぁ……はぁ…い、……っ」
握り締めていたカバンを離すと
途中で水筒が階段にぶつかって、カンッて音を立てて2階まで落ちた。
____________________A…！！
薄れていく意識の中で、二宮先輩の、そう呼ぶ声がした気がした。
それからのことは何も覚えてない。
「ん……………」
目が覚めると、保健室であろうベッドの横に櫻井先生が座ってた。
「せん、せ……？」
翔「吉崎？はぁ………ごめんな、俺、なんも気付いてやれなくて…」
「え……？」
翔「マジで足首やってたんだな…ごめん…」
「先生……？」
翔「吉崎が、足首やってるかもしんねぇって言われてさ。
俺が教室に残れば良かったな…」
「言われた………？」
まだ、目が覚めて間もなかったあたしには、何も理解出来なかった。
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知日(ともび)(プロフ) - マリーさん» ありがとうございます！！これからも見守ってあげて下さいね♪更新頑張ります！！ (2016年8月27日 19時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
マリー - とっても面白いです！！ (2016年8月26日 13時) (レス) id: 5a5dc08590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2016年7月15日 15時
