完璧 Lady～３つの過ち～ (ページ3)

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3.好奇心ページ3

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智「Aちゃんさ、ほんとなんでも出来るよね、完璧だ」

入社して半年が経つと、さすがに慣れてきて

1人で大体はなんでも出来るようになって。

外回りの帰りに、ついでにお昼ご飯！って行きつけの蕎麦屋に連れてってくれた大野さんがそう言う。

「いえ、まだまだ知らないこともありますし」

智「謙虚だねぇ～でも、親父さんは社長なんでしょ？」

「まぁ、はい(笑)だからって、父の会社にコネで入るのも嫌で、自分の好きな仕事がしたくて。」

智「えらいえらい」

ズズッ！と音を立てて、「んま」って言いながら蕎麦を啜る大野さんは、

春から部長に昇進することが決まって。

あたしも、後輩の指導担当になることが決まってる。

智「御令嬢に蕎麦屋って俺もすげーな」

なんて自分で言うから、「お蕎麦好きですから」って言うと

案外庶民的なの好きなんだねって笑われて。

そんな穏やかに流れる時間が変わったのは、

その年のクリスマスのことだった。

父「会長から直々にだぞ？悪い話じゃないだろう？」

母「1度、お話してみたら？」

レストランで食事をしてると、突然持ち出された

半分、お見合いのような話。

しかも、うちの社長と。

今まで、こういう家柄だからと、お付き合いっていうものをしたことのなかったあたしには

未知の世界で…ほんの、好奇心のつもりだった。