素直になれなくて《O.S》１ (ページ28)

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28.トクン… ページ28

ぼんやり二宮先生の理科が終わる。

GWが明けて、最初の会議。今日から大野先輩との打ち合わせもスタートする。

翔「俺も行きてぇ～」

◇「櫻井くんは委員長なんだからコッチでしょっ！」

一旦いつもの会議の教室に行って出欠をとってから美術室に行くんだけど、

櫻井先輩も大野先輩との打ち合わせに参加したかったらしい。

委員長は色々やることがあるから教室に残らなきゃいけないからって駄々をこねててちょっと可愛い(笑)

和「翔ちゃん観念しなって(笑)」

って二宮先生にまで宥められてるし(笑)

そんなことがあってから向かった美術室には当たり前だけど大野先輩がいて。

美術室に入った時にちょっと目が合っただけなのに、また心臓の奥の方がトクン…と音を立てる。

打ち合わせはサクサク進んで、予定よりも早く終わっちゃってなんだか残念で。

そのまま帰ろうとしてる時にリーダーをやってる先輩が、

「あ！！これ！大野くんに渡すやつなのに説明だけして持って帰ってきちゃった！」

って。

そんなわけで……

「大野先輩…」

ってもう一度階段を登って美術室の扉を開けると

智「ありゃ、Aちゃんじゃん。」

そう言ってふにゃんと笑ってくれた。