第4話 ページ5
Aはコーチの意地悪な指導に音を上げそうになっていた。しかし、こんなことで挫けられない、育成なんだから人一倍頑張らないと、とAは自分に言い聞かせて練習した。
『(コーチ、意地悪しすぎだろぉ・・・)』
上「なぁ、アメ」
『どうしました？』
上「お前って高校、どこ出身なんだ？」
『あー・・・全然知られてない所ですよ。育成の選手が出ただけで大喜びしますし』
上「そりゃぁ、育成でもプロはプロだからな。ま、支配下されるまで頑張れ！」
『はい』
優しい先輩たちがたくさんいてくれて、Aは少し安心感を覚えた。確かに、育成でもプロ野球球団に入れてる。それなりにすごい事だから期待に応えるしかない。そう思ったAは心の中で小さくガッツポーズをして、気合を入れた。その後、そのまま話せるようになった上本にAはアドバイスをもらったりなどしてから練習に集中した。
一通りの練習が終わって、午前練習が終了。今から昼食をとる時間になる。Aは颯爽と食堂に向かって、食事を取ろうと思っていた。昼食で用意された料理を手にして席について食べようとした時、誰かが向かい側の席に座った。Aは誰が来たのか見てみると、見知った顔があったため声をかけた。
『野間さん、お疲れ様です』
野「お疲れ。お前、昼食う時も一人かよ」
『ん〜・・・自分から誘うのがあんまり無くて』
野「なんやそれ」
そのまま野間と一緒に昼食をとっていると、誰かが二人の近くにやってきた。Aは見てみると、少しだけ意外な人がいたらしく、飲み込もうとしたものが気管に入りそうになった。なんとか持ち堪えていると、野間が気づいた様な顔をして、その人物に声をかけた。
野「なんや誠也」
鈴「俺も一緒にいいっすか？」
野「俺はええけど、アメは？」
『へ、ぁ、いいですよ！』
鈴「んじゃ、お邪魔しまーす」
鈴木はそう言ってAの隣に座った。その行動にAは驚きが隠せず、なぜ野間の隣に行かないとかと思った。Aは戸惑いながらも野間の方を見ると、野間は何か不機嫌そうな顔をして鈴木を見ていた。Aはそんな顔をしている理由が分からず、あまり触れないほうがいいのかと思った。野間はAが見ている事に気づき、後味が悪そうな顔をした。それからいつも通りの顔に戻って、鈴木に話しかけ始めた。
『(俺、野間さんに何かしたかな・・・)』
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名無し54724号(プロフ) - めちゃめちゃ応援してます！頑張ってください！ (2020年7月14日 22時) (
レス) id: f71c8c4988 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます。すぐに直させていただきました。 (2020年5月27日 17時) (レス) id: d4d73ca949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃ | 作成日時：2020年4月30日 0時
