ヨンジュウ ページ40
何言っても理解されない。
いい加減にしてほしい。
テテさんはあくまで中立の立場を保つために何も口を挟まないので私が口論で勝つ方法しかない。
「綺麗になるためになら私はその幻覚症状とやらとも闘ってみせます。
あと、私に神経やせ症?は断じてありません。サプリメントを取っていますから。
用件は以上ですね。
私には当てはまらないのでもう失礼させていただきます。」
Dr.「…キムテヒョンさん」
TH「はい」
Dr.「Aさんを捕まえてください」
えっ?
テテさんも裏切るのだ。
さすが私の人生だ。
吐き気がして透明な胃液だけが口から垂れる。
酸で喉が痛み、羽交い締めで後ろに回された腕がきりきりと痛む。
そんなつもりもないのに涙が溢れそうになる。
苦しそうな顔で見てくる医者と
テテさんの心地いい音色がごめんと鳴った。
THサイド
Aがそんな病気を患わっているかもしれないと病院で起きた出来事を話した後に言われた。
でも僕もAがそうだなんて思いたくなかった。
正直会った時は体のラインの出る服を着ていなかったからそんなに酷く痩せていることは分からなかった。
確かに食事量は少なかったが制限してなかったし。
でも、
Aが医者に訴えかける程信憑性は高まっていく一方だった。
皆と昼食を取った時にはこの量が当然だと言っていたからきっともっと少ない、食べない時はある極端な食事制限。
僕が自販機の前で見た光景は幻覚症状。
そして、医者が言っていた体重とBMI。
僕と同じ身長なのにあり得ない軽さ。
通りで倒れるし筋肉量の少ない僕でも運べたわけだ。
Aには勿論健康な状態になってほしい。
でもそれと同じくらいAには喜んでほしい。
痩せた!って喜んでる姿が見たい。
でもきっとそれは一生叶わないのだろう。
だんだんと自分の体型が物足りなくなって喜ぶ姿はない。人間はそういう風に作られてるんだし。
きっと入院となったら嫌がるだろう、
心を鬼にしなくては__
Dr.「キムテヒョンさん」
Aの笑顔を見るために__
Aがこの選択で後悔しないために__
TH「はい」
僕は一旦嫌われ者になろう。
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作者名:炭水化物天国 | 作成日時:2019年11月13日 21時