ｻﾝｼﾞｭｳｷｭｳ ページ39
病院に戻ると大勢の顔を青くした看護師に診察室へと連れられた。
移動中も何故あんなことをしたのかと長い間怒られた。
今回の件は完全に私が悪い。
全てを受け止めようと思い、相手の目を見て話を聞き、謝罪すると相手は顔を背けてしまった。
心なしか耳元が赤くなっていたような気がする。
そして、隣にいたテテさんが静かに私の肩を引き寄せたような気がした。
まあ、気がしただけだろう。
診察室に着いた頃には看護師全員の態度が素っ気なくなってしまっていた。
それほどに悪いことをしてしまったのだろう。
「失礼します。」
医者(Dr.)「どうぞ、おかけになってください。」
隣の方も座られますか？と聞かれたので首を縦に振ると話題は本題へと入った。
Dr.「今回Aさんが倒れたのには栄養失調から来ています。
しかしそれだけでなく、
拒食症、即ち神経性やせ症
そして、
統合失調症の疑いがあります。」
今まで体の丈夫さが少ない自慢のうちの一つだったのに。
一つずつ取り柄を体から剥がされて凍死するような気がした。
Dr.「倒れるまでに至った様子を見ていた今付き添いされているキムテヒョンさんから話を聞いたところ、
倒れるまでにむしろ痩せているのに太ったと日本語で呟いていたこと、また、先日会った練習の時から食事量を極端に制限しているのに本人は自覚なしで元気に振る舞っていることは二つの症状に当てはまります。
おそらく、倒れたのは昼食を抜いたからですね？」
「いつものことですよ」
当たり前のことを心配そうな顔で聞かないでほしい。
「体型が数�佇僂錣襪世韻濃笋量ね茲浪申祝�と変わります。食べなくてもお腹は空きませんし動く分の脂肪は有り余るほど残っているのでそこから消費されますので」
Dr.「Aさん、今の貴方の体重は48�圓發△蠅泙擦鵝�BMI値は15以下で最重度です。
ご自身は嫌かもしれませんが、これから食事を増やして栄養をしっかり取れた状態で体を引き締めていきましょう。
今のAさんは美しいを通り越して窶れているんです。」
「栄養はサプリメントで全て補ってきています。
それに、
美しいを通り越しているなら本望です。
私は綺麗にならなければならないので。
ただ、私の腕や下腹や腿にはまだまだ脂肪が多いので、無くならせれば大丈夫でしょう。
私のような太い人は痩せることで健康になりますから。」
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作者名：炭水化物天国 | 作成日時：2019年11月13日 21時
