パリコレ捨ててアイドル目指しました (ページ23)

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ﾆｼﾞｭｳｻﾝページ23

練習室に戻ると待ってましたと不敵な笑みを浮かべたジンさんと急げ、こっちに来いの目をした皆さんがいた。なぜかは分からないが空いている席はど真ん中しかなかった。

「お待たせしてすみません、ホビさん、ユンギさんお隣失礼します。」

席順↓(長机です)

JK TH RM JM

JN JH A SG

JH、SG「どうぞ(ー！)」

私が席にかけた瞬間ジンさんが大きな音を立てて立ち上がり、片手を天に掲げた。

JN「Aちゃん！今何時だ！」

「午前12j JN「そう！noon！お昼！正午！お昼！お昼ご飯の時間だよ皆！

ご飯食べよう！」

ほら、ご飯食べるのも交流の一環で大切だよね！同じ食卓を共にすることで生まれる信頼関係みたいな！と自信満々に論じ、練習室をドタドタと大きな足音を立てて出て行った。

数十秒後、

JN「グガー！ドア開けてー！」

JK「全くこのヒョンは…」

しぶしぶとグクさんが扉を開けるとジンさんの視界を奪うほど高く積み上げられたサラダとチキンの入った箱が私たちの前に重そうな音を上げて広げられた。

JN「Aちゃん」

「はい…」

JN「今までモデルさん？やってたからかもしれないけどほんと細すぎ！アイドルは体力が第一なんだからこれからはたくさん食べないと！ほら！今日はチキンだよ！マンネ達！食べるなとは言わないけど今日はAちゃんがいるからね！食べ過ぎてAちゃんの分が！あー！お前ら言ったそばから！Aちゃん！早く食べて！自分の分無くなっちゃうよ！」

怒涛の勢いでまくし立てたと思いきや、ジンさんも皆さんに負けない物凄いスピードでチキンにかぶりつき始めた。

このままでは私がお昼を持参したことが言いにくい。私は食に興味関心が全くないので昼食はとりあえず多めのタンパク質とビタミンと少なめの炭水化物を摂取するものだと考えていた。

太ってモデルの価値が落ちて母に見捨てられたくなかったのもあり、チキンなどの余分な肉が体につきそうな食べ物が生理的に受けつけられなくなり、食べられないのもあるが__

「皆さんお気遣いありがとうございます。ですが、今日は昼食を持参してしまいましたので、サラダだけいただきます、すみません。」

深く頭を下げると、その分多くサラダを取っていいと言われたので遠慮なくバランスよく自分の紙皿に乗せ、荷物から出した茹で卵、ササミとライ麦パンを一欠片、サプリメントを口に放り込む。