ジャイアン系天使

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ユアが来たから、ジョンハンは自分の席に戻っていった。



HRの始まりを知らせるチャイムが鳴る。浮かれんなってどうゆうことだったんだろう。



「今日のHRでやりたい事がある人はいますか？」



学級委員のこの声掛けに答えが返ってくることなんて本当に少ない。だから、いつも自習をしたり適当に何かについて話したりして終わる。



「はい」



あれ、珍しい。誰だろう。



「席替えなんて、どうですか？僕、くじ引き作ってきたんです(ニコ」

「きゃああ♡さすがジョンハン君♡」



お前かよ。浮かれんなよって席替えをするからってこと？私子供扱いされてんのかな。



「じゃあ、女子はこっちの赤い箱、男子は青い箱ね。俺のくじはもう引いてあるからみんな自由に引いてって」



ジョンハンの席は女子に包囲されててくじに近寄れそうもない。最後でいいや。



「おい」



声のほうを見ると、赤い箱を持ったジョンハン。後ろで女子がくじ引きをしてるのに、何でジョンハンも箱を持ってるんだろう。



「引け」

「みんな引けなくなっちゃうから私は最後でいいよ」

「お前に良い場所が当たるように俺が作ってやったんだ、引け」



私が引いたのは、『18』。窓側の一番後ろ。



これは、中々良い席が当たった。まるで仕組まれてるみたいに良い席。



「お前18？俺の隣じゃん」



「……まるで仕組まれてるみたいな席。」




体育祭が終わっても、この男からは逃げられないかもしれない。

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