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日直ってめんどくさい。それも、隣の席の人と一緒にやるとなると、私の場合苦労は倍になる。
「A、おいで」
目の前で両手を広げて立っているのは、私に日直の仕事を全部押し付けたジャイアン。
「何?タイタニック?」
「お前馬鹿?」
ハニは私の腕を引っ張り自分の方へ引き寄せ、前からしっかりと抱きしめた。
「ダメだ、全然Aが足りない」
「日直の仕事まだ終わってないよ」
「いいよ」
「良くないわ、手伝ってよ」
「無理、疲れた。今充電中」
何でそんなドキっとするセリフ、さらっと言っちゃうかな。
「本当にAが足りてないんだよ〜、だからさ〜、
Aから、キスして?」
「む、無理!!」
ダメ、と言いながらハニは私の体をくるっと反転させる。ハニが黙って目を瞑りだすから、私の緊張は最高潮に達した。
「まだ?早く」
「目、絶対開けないでね」
触れるだけのキスをして唇を離そうとした瞬間、
「無理、足りない」
「んんん!?」
ハニの手が頭に回り、唇をまた塞がれる。離れようとしても、ハニが角度を何度も変えるから離れられない。
「もうちょっと上のことしてもいい?」
私の返事を聞く前に、ハニは私の口内に舌を侵入させてきた。
頭の芯が溶けそう。
どれくらいそうしていたのか、ゆっくりとハニの唇が離れる。
「……ハニ、女の子慣れしすぎ」
「俺、お前が初めての彼女だけど」
「…は?」
は じ め て ? いつも女の子に囲まれてニコニコしてるハニが!?あんなに女の子の扱いが上手なハニが!?
「嘘じゃないよ、お前が初。だから、どうしたら良いか分かんなくなるし、いつでもキスしたい」
本当にずるい。
「私も、ハニが初だよ。キス、いつでもは無理だけど、こうして隣にいれるだけで幸せ」
「あのさ、今そうゆう可愛い事言うのやめてくんない?」
ハニは溜め息をつきながら、私にデコピンをした。優しくしてくれるのかと思ったら案の定デコパァンッで、ものすごく痛かった。
「もし、誰かに見られてるの知っててもキスしたって言ったらどうする?」
「え?」
ハニの言葉と同時に、後ろからガサッと物音が聞こえてきた。嫌な予感がして振り向くと、一生懸命隠れようと頭を隠してしゃがみこむ人。
「スングァン君!?」
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兎団子(プロフ) - 一気に最後まで読ませていただきました!すごくジョンハンにドキドキしたし、スングァンの優しさに涙が出そうになりました(´;ω;`)これからもいろんな作品頑張ってください!!! (2017年1月9日 20時) (レス) id: 826df79066 (このIDを非表示/違反報告)
ひーさん(プロフ) - 受験お疲れ様でした!ハニちゃん待ってました(*´▽`*)これからも楽しみにしてます♪ (2016年3月11日 23時) (レス) id: 6f405a8434 (このIDを非表示/違反報告)
ハチノニ(プロフ) - 受験頑張ってください!! (2016年1月18日 0時) (レス) id: 739d1d6af7 (このIDを非表示/違反報告)
神 - 受験がんばってください!!待ってます!! (2016年1月17日 20時) (レス) id: 89deb1d656 (このIDを非表示/違反報告)
LISH(プロフ) - 受験頑張って下さい^^ジャイアン楽しみにしてます! (2016年1月17日 19時) (レス) id: 25c101d6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこ | 作成日時:2016年1月7日 10時