ジャイアン系天使

１４ - You side - ページ14

- You side - ※ 過去の回想のお話です。



「ジョンハン君かっこいい〜♡」



クラス替え早々、騒がしい。



親友のユアと同じクラスになれたのは嬉しかったけど、ジョンハン君？とかって人のファンの女子がうるさい。



「あはは、ありがとう(ニコ」

「きゃあああ♡」



あれ。気のせいかな。



ジョンハン君の顔色少し悪いような…？もしかして具合悪い？



「ジョンハン君〜」



周りの女子は気付いていないらしく、高い声で彼に話しかけていた。



……………



「ジョンハン君〜、一緒に帰ろうよ〜〜♡」

「ごめんね、僕、用事あるんだ」



女子もよくめげないなー。教室を出ようとした時、ジョンハン君の足元がふらついてるように見えた。



………大丈夫だよね？



…………



やっぱり心配になって、来た道を戻ってきたおせっかいな私。



「ジョンハン君、いますかー」



恐る恐る教室の前の廊下を覗くと、髪の長い人が倒れていた。



あれ、まさかジョンハン君！？



「大丈夫！？うわ、すごい熱！！」



ジョンハン君は、



泣いていた。



ああ。きっと、寂しかったんだ。



女の子に笑いかける時の悲しい目は、自分を見た目でしか判断してくれない事への、



怒りと、悲しみ。



「とりあえず、保健室連れて行くね！」



重たい体を抱え、階段をゆっくりと下る。





いつか、ちゃんと笑えるようになれるといいね。

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