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ｰYou side
マンションの前に着くと、臣さんも一緒にタクシーを降りた。
部屋の前で頭を下げる。
A「ありがとうございました。」
広臣「うん。」
鍵穴に鍵を刺したところで私は後ろから抱き締められた。
A「…臣さん？」
広臣「…俺にしろよ。」
A「え？」
鍵が回され、ドアが開く。
中に入ると、臣さんにキスされた。
そのまま連れて行かれた先は寝室。
ベッドに押し倒される。
広臣「Aが好きだ。」
A「！」
臣さんの手が服にかかる。
A「や…っ！」
広臣「…A。」
A「ごめんなさい、私臣さんのこと選べない…っ。」
そう言うと、臣さんは淡く微笑んで身体を起こした。
広臣「…お前がそう言うこと、分かってた。…ごめんな。」
ぽんぽんと私の頭を軽く叩く臣さん。
広臣「帰るわ。」
私は臣さんを玄関まで見送った。
広臣「じゃあな。」
A「…はい。」
臣さんがドアを開けるのと、インターホンが鳴ったのは同時だった。
？「…臣さん。」
その声にはっとする。
A「瑠唯？」
臣さんの後ろから顔を覗かせると、瑠唯と目が合った。
彼が無表情で呟く。
瑠唯「ああ…、そういうこと。」
A「瑠唯待って、違うの！」
部屋を飛び出して、瑠唯の腕を掴む。
瑠唯が振り向いた。
瑠唯「触んな。」
ぞっとするほど冷たい目と冷たい声で言われ、手から力が抜ける。
瑠唯は1度も振り返らずに歩いて行った。
A「瑠唯…。」
広臣「Aっ！」
膝から崩れ落ちそうになった私を、臣さんが支えてくれた。
A「臣さ…っ。」
広臣「部屋に戻ろう。」
臣さんが私を連れて部屋に戻る。
瑠唯のあんな目もあんな声も、向けられたのは初めてで。
どうしよう、今度こそ完璧嫌われた。
広臣「…ごめん。」
A「臣さんは悪くない、全部私が悪いの。
私が…。」
瑠唯に、嫉妬してもらおうなんて思わなければ。
臣さんの腕の中で、私はただ涙を流した。
広臣「…A。
瑠唯なんかやめて、俺にしろよ。」
A「え…。」
広臣「俺がAを幸せにする。
俺が瑠唯を忘れさせてやるから。」
A「私、は…。」
広臣「返事は今じゃなくていいから。」
私の額にキスして立ち上がる臣さん。
そのまま彼は帰って行った。
取り敢えず、瑠唯の誤解を解かなきゃ。
瑠唯ならきっと、分かってくれる。
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直実(プロフ) - 瑠さん» ありがとうございます。更新出来るように頑張ります (2020年2月2日 16時) (
レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
瑠 - この話大好きすぎて今でも1から読み返しちゃいます！続き気になりますっ (2020年2月2日 0時) (レス) id: 0f96ca270c (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - 瑠夏さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年12月25日 14時) (レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夏(プロフ) - このお話大好きです！！ (2019年12月25日 3時) (レス) id: aac41bdd70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2019年11月2日 17時
