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「後はAに任せた」



スンチョルさんをベッドに寝かせて、ジョンハンさんとジスさんは出て行った。


初めて入ったスンチョルさんの部屋。


私の家から思ったよりも距離があって、毎日ここから通っていたのかと思うと彼の行動力に驚愕した。




「…………スンチョルさん、」




時折苦しそうに顔を歪めて眠るスンチョルさんに胸が痛んだ。急所は避けたものの、背中を刺されてしまっている。




「ごめんなさい…」

「何で謝るの」



薄っすらと目を開けたままこちらを見つめるスンチョルさんと目が合って、いつもより少し近い距離のせいで緊張した。




「私のせいで」

「俺はAのせいだなんて思ってないよ」




スンチョルさんの手が伸びてきて一瞬迷ってるかのように止まったものの、頬に触れた。


堪らなくなって、彼の手首をギュッと握る。



「ごめん、我慢出来なくて」



きっと、私に触れたことを言っているのだろう。

『俺の手は汚いよ』と笑いながら、私には触れないと言っていた日のことを思い出す。




「スンチョルさんの手は暖かくて綺麗です。だから、大丈夫」

「Aは強いな。強くて、綺麗だ」



.



彼の笑顔に、またも心臓がギュッと掴まれてしまった。


触れられた部分が熱くて、心臓はとくんとくんと小さく波打つ。

こんな時に、自覚するなんて。




「……スンチョルさん」

「ん?」

「私、スンチョルさんが好きです」

「……………」

「聞こえてます?スンチョルさんのことが好…「待って聞こえてるから待って頼むから待って」



黙りこくる彼に違和感を感じ、見ると耳まで真っ赤にして顔を隠していた。


「俺、ストーカーしてたんだぞ…?本当にいいの?」



目だけ出してごにょごにょと話すスンチョルさんが可愛くて、思わず笑ってしまう。




「ストーカーはストーカーでも、スンチョルさんは良いストーカーです。多分」




そう言うと、また顔を覆ってしまった。




「あーーーーー、やばい」




寝返りを打てないせいで、天井に向かって唸るスンチョルさんは手で顔を軽く仰いで、私を見つめた。



「俺も、Aが好きだよ。世界で一番好きだ」

「………」

「A?」

「あの、恥ずかしくて…」



はは、と笑い声が聞こえて、首元を軽く引き寄せられればすぐ近くにスンチョルさんの顔。



「……いい?」

「…ダメって言えるわけないじゃないですか」

「可愛い ( 笑 ) 」



ゆっくりと、優しく、

唇が重なった。

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(プロフ) - 読者の皆様、お久しぶりです。作者のもこです。紺として、これからまた作品を作ることにしました。是非応援して頂けると嬉しいです。 (2018年10月23日 0時) (レス) id: e4c78790cf (このIDを非表示/違反報告)
どんちゃん(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく拝見させて頂きました本当に素敵な作品で私のお気に入りです!是非また他の作品もお目にかかれたらと思っています! (2017年7月20日 19時) (レス) id: f12e5d04e8 (このIDを非表示/違反報告)
あいちょ(プロフ) - こんにちは!完結おめでとうございます!いつも楽しく読まさせて頂きました。できましたらもこさんのペースで構いませんので新しい作品でお目にかかれたら幸いです^^ (2017年7月20日 17時) (レス) id: 48cd9df166 (このIDを非表示/違反報告)
さき - おもしろいです!とても続きが気になります(*_*)更新頑張って下さい!!応援してますー!! (2017年4月22日 13時) (レス) id: c8fb690801 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ(プロフ) - 気になります…( ; ; )!!!何が起こるの?!更新頑張ってください!応援してます(^^) (2017年4月13日 20時) (レス) id: 0cbaad8bca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこ | 作成日時:2017年1月4日 20時

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