fake……偽物彼女【TH】② (ページ46)

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ナヨンがどうしても食堂で食べてみたいってお願いしてきたから、食堂で食べようってなって来た。ナヨンには勉強教えてもらったし、そのお礼のような感じでナヨンのお願いを聞き入れた。

向かってる途中にグクとすれ違ったと思ったら、「僕も行く」って言い出してちょこちょこついてくる。なんか可愛いなぁとか思いながら、3人で向かってるとどこからか現れたジミン先輩がやってきて「僕も一緒でいいよね？」って言ってきて4人で向かった。

元々わかってた。あの二人がいることが、いたとしても私には関係ないし、どうこう言える立場じゃない。だから、見ないようにしようと思ってたのに

目は食堂にいる2人を見てしまう。

『……、』

JK「見せつけてるじゃん。あの人」

NY「わーすごいね笑」

JM「ねー早く頼まないと無くなるよ」

ジミン先輩が苺の飴を口に入れながら言った言葉にグクとナヨンはお目当てのものを探しに向かったから、私もあとを追うように先輩から視線を逸らしたら

JM「……」

ジミン先輩が後ろにいて私を見ていた。

『先輩……行かないんですか？』

JM「テヒョン達、今どっかに走っていったよ」

『……っそ、それがなんですか？』

JM「それがなんですかって、気にしてるじゃん。どこに行ったのか知りたいって顔をしてる。そんな顔するなら、僕にしなよ……僕はAが好きだよ」

真剣な目と低い声、急な呼び捨てに内心ドキドキした。

『先輩が……私を好きなのは嬉しいですよ……でも、私は』

JM「テヒョンが好き。それでもいいよ……僕にしたら？」

『……でも、』

JM「でもはもう聞きたくない。僕を利用すればいいじゃん。テヒョンなんて…………忘れたら？」

『…………忘れたら、楽になりますか？』

JM「……さぁ？僕は分からないよ。Aはどうする？

あの2人を見る度辛くなって、気持ちを伝えられないより、テヒョンのことなんか忘れて僕と付き合うか……」

ずっとこのままでいるより、私を好きと言ってくれるジミン先輩といる方が……

JM「A､」

『先輩……私、』

JM「僕と2人になれるとこ行こ。グク君達が戻って来る前に」

悪戯っぽく微笑んで私の手をとって走り出したジミン先輩。
その手を払うことは出来なかった。

ついて行けば、この辛い片思いを忘れられる。テヒョン先輩への気持ちが無くなるかもって。

ジミン先輩の手を強く握った

　