76【TH】 ページ26
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JN「大丈夫か……？テヒョンア」
NM「ご飯食べてないだろ？ずっと……」
『大丈夫……気にしないで』
休みだってのに、ずっと布団にくるまってる僕を心配してヒョン達が部屋に来ては様子を見に来てくれる。
NM「……じゃ、僕は出かけてくる。買いたいものがあるし」
JN「僕は大学の友達と会ってくるから」
NM「テヒョンア…何かあったらすぐに連絡して」
『うん…分かった』
そういうと、2人は部屋から出ていった。数分後、ドアの音がしたから、この家には僕1人。
別れてから、早2日。ずっと家にいると飽きてくるし、外で散歩でもしようと考えて服を着替えてお気に入りのジミンから貰った帽子を被って、家を出た。普段は通らない道に足を進めて、歩いていた時にとあるカフェを見つけた。
ちょっと立ち寄ろうかなって思った足をすぐに止めた。店内には見慣れた顔ぶれが集まっていて、1人は知らないけど残りの4人はよく知ってる人達。
『……っ、』
楽しそうじゃん。僕と別れたって気にしてないような…………そんなことすらなかったかのような笑顔を浮かべてる。あの中にはグク君もいてやっぱり僕よりもグク君がいいってことを目の当たりにして、胸がぎゅっと締められるような感覚がして、その場から足を動かそうと思っても足は思うように言うことを聞いてはくれなくて、気づけば4人が店の外に出てきていた。
今動けば見つかると思って、物陰で息を潜めてたら……あれ？グク君とジミナが睨み合ってる…？
そのまま隠れてたら、店から出てきた1人が何か言ってる。何を話してるのかまでは聞こえなかったけど、そこで解散するみたい。でも、Aとその人は残っててて、何か話し出したと思ったらAの顔が少し驚いてて何を言われたのか分からないけど、そのままAの手をとってその人は歩いていった。
『……ﾌｯ…なんだ。そういう相手いるんじゃん』
休日に僕は会えないけど、ジミナやグク君、その人とも会うんだね。そうだよね。僕らはもうなんでもないんだから、友達でもないし、ただ偽物の恋人だったってだけ。
もう、こんな気持ちになっちゃダメだよね……
僕は逃げたんだから。
僕は2人が見えなくなってから、自分の家へ足を進めた。
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作者名：1994 218 | 作成日時：2020年5月5日 14時
