fake……偽物彼女【TH】② (ページ17)

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目の前に広がる光景に目を見張る。驚きで声が出ないし、見たこともない量のスイーツ

NY「うっ………気持ち悪っ」

ナヨンなんてその多さに嗚咽が止まらないようだ。私は何とか持ち堪えてる。

JM「うわぁ〜僕は今幸せだよ〜♡」

1人だけ目を輝かせ並べられていくスイーツをじっくり目で味わっているジミン先輩。甘党とか以前の問題だ。ここまで来たら、何らかの体の異常があってもおかしくはないはずだよ。

JH「……ﾊﾊｯ､すごい……ね…」

ホソクオッパは引いてる。顔が整ってるオッパの顔が崩れてしまっている。

JK「…………바보」

ぽつりと吐いたグクの言葉は斜め前の私でさえハッキリ聞こえたのにジミン先輩は周りの言葉なんてなんにも入ってこないらしく、スマホでスイーツをパシャパシャしてる。女子より女子。撮った写真をうっとり見つめている。

私はと言うと、この店自慢のオムライスと書かれていたオムライスを頼んだ。ナヨンはサラダだけを頼んでて、「足りないんじゃない？」って聞いたら「Aから少しずつもらうから大丈夫」だとウィンクしてきた。当然のように話すから、私もダメとは言えなかった。

グクは…………珈琲を飲んでいらっしゃいますね。珈琲なんて飲むんだとか思いつつ、グクとジミン先輩を見比べる。対称的すぎる2人に吹き出しそうになるのを抑えて前に座るホソクオッパを見ると

『……、？』

ニコニコしながら、私を見てる。見てる。見てる。見てる。見てる。

なんか分からないけど、5回言ってみた
怖いくらい笑みを浮かべて私を見てる。心做しか目の奥は笑ってない気がする。

JM「あなたにもあげますよ。」

ホソクオッパと見つめあってたら、横からジミン先輩のアイスがたっぷり乗ったスプーンが出てきて、ホソクオッパの口に無理やり突っ込んだ。

JH「……っぐ…っ､何急に」

JM「なんか僕の1番好きなものを狙ってる気がしたんで」

JH「…………へぇ」

JK「…………」

え？え？何険悪な雰囲気だけど、助けを求めようとナヨンを見れば

NY「んまぁ♡」

『……』

半分以上も食べられている私のオムライスがあった。

　