セカンド・ラブ (ページ12)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:12,847 hit

12 ページ12

.

彼と別れた1年半後に菅田くんと交際を始めた。そのまま見事に彼とゴールイン。そして私は芸能界を引退した。

「ありがとう」

「実は西畑思ってんだよね。Aは別れたあと菅田くんと付き合うんかな？と」

西畑、、、。
彼の新しい一人称。私だけの特別な俺じゃなくてみんなと同じ一人称。それがすごく嬉しかった。友達として認めてもらえてるような気がして。

「付き合ってる時も、何度もAは菅田くんに助けられていたからさ」

「そっか、」

それは事実だった。菅田くんががいなければ私は彼との関係を続けるために芸能界を引退していたと思う。だけど、今考えればそれは自分勝手で、彼のデビューという夢を潰しかけていた。

「私は今も大吾くんのことが好きだよ」と彼の目を見ながら話す。彼の目は一瞬揺らいだが、無言のまま。

「今の本城AとAAがいるのは大吾くんのおかげ」

「だけど、彼のことは愛してるから」

「せやな、」

「友達として仲良くしてくれる？」

彼にこのことを聞くのは二回目。

「もちろん、約束は果たすから」

.