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「…せーん、…すいません、ここ終点ですよ」
男性の方の声で目を開ける。
「…えっ、あ、うわ、…やらかし、た」
目の前にはいつか終点の駅で会った駅員さんの重岡さんが立っていた。
「お疲れなのに起こしてしまってすみません、起き上がれますか、？」
「…こちらこそすみません。大丈夫です、」
私はあわてて荷物を抱え電車から降りる。
それに続いて重岡さんも降りてくる。
スマホを見ると時刻はすでに18:30を過ぎていた。もうこの時間じゃ塾には間に合わない。あとで塾長に連絡入れなきゃと考え事をしていると、
「…荷物多いですね、笑」
と重岡さんが話しかけてくる。
「…えっ、あ、そうです、笑 体操服とか教材とかこのバックに詰め込んでて笑」
と言うと重岡さんはくふふと可愛らしい笑い方で笑って
「重そうやもん、笑 その制服○○高校やんね？」
と軽い口調で話を続けてくる。
「…えっそうです、笑 よく分かりましたね？」
「俺そこの高校の近くの…あの○○高校、わかる？」
わたしの学校の最寄りの駅から3駅ほど先に進んだ駅の近くの高校の名前だ。かなり偏差値が高いイメージがある。わたしの学力じゃ到底行けそうにない高校だった。
「…あ、わかります、○○駅の、」
「そーそ！！おれそこの高校の卒業生やねん。笑
しかも去年！」
「…えってことは私と1歳差？」
「君が受験生やったらそうなるんかな笑」
改札に続く階段をのぼる。
「…今から帰るん？」
「はい笑 乗り過ごしちゃったので笑」
「これ聞くの、いいのかわからんけど…、最寄りどこ？」
「ナンパみたいですね笑笑 ○○駅です、笑」
俺そんなチャラくないわ！！と笑う彼の左目の下には可愛らしいえくぼが浮かんでいた。
「…まじか、最寄り一緒やん笑」
「えっまじですか」
「もうほとんど業務残ってなくてもうすぐ帰れるんやけど、…
一緒に帰らん？」
その言葉に驚いて隣を見ると、重岡さんは少し照れて笑っていた
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いくつかお話の内容を訂正させて頂きました。
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作者名：梨 結 | 作成日時：2022年9月22日 18時
