上げて落とす ページ5
日本ツアーも終わり、本国に戻ってすぐにあった音楽番組の収録
一人廊下を歩いていると、
JN「あ、A」
後ろから聞き慣れた声
「いやぁすごいね、環境って。どんなに憎たらしい声でもこんなとこだと安心しちゃうよね」
JN「？」
「いや、今日の音楽番組めちゃくちゃ大手だからあれじゃん。スタッフさんとかも多いし知らない人多いし」
「だから知ってる人の声聞こえただけで安心するなぁって」
JN「う〜ん」
JN「まあなんとなくわかる」
「でしょ？！」
JN「こっち見んな」
ちらっとこっちを一瞥してすぐにそっぽを向いた。
この耳が赤くてなんか照れたのかな？って思ってしまう。
なんだよ、照れるとか可愛いとこもあるじゃん？
「で、どこに向かってんの？」
JN「お前は？」
「自販機」
JN「俺も」
「へー」
JN「どうせミルクティー」
「なんでしってんの」
JN「大学のときミルクティー女って呼ばれてたからな？お前」
「はっ！？いやそれカミングアウトするの遅いよね？！まじで！？」
JN「まじで」
そうこうしているうちに自販機につく。
「あったあった」
JN「どけ、俺先」
「ﾁｯ」
…
ﾋﾟｯ
ｶﾞﾀﾝ
ああ、コーヒーか
大人っぽいね
ﾋﾟｯ
ｶﾞﾀﾝ
ん？ブラックコーヒーも買うのね？
「ブラックとか飲むんだ」
JN「ユンギのやつ。俺甘いのしか飲めない」
「ああ」
ユンギさんぽいね確かに
ﾋﾟｯ
ｶﾞﾀﾝ
「いやお前もミルクティー買うんかい！！」
JN「や、お前の」
ﾎﾟｲｯ
ｺﾞｽｯ
「い"っ！！」
「え？ありがと…？」
JN「早く行くぞブスと歩いてるとこ見られたくねえ」
「じゃあ一人で行けよ私違う方からいくから」
JN「ぼっちって思われるからやだ」
「どっちか我慢しろよ」
「あ、ミルクティーお金返すよ、いくらだった？」
JN「ん、いいよ」
「いやでも」
JN「お前なんかからお金巻き上げるほど俺は困ってませんから」
「お前毎回自分の印象上げてから落とすよね」
JN「そう〜？」
楽屋に着いてソファーに腰かける。
「や、それにしても」
JN「ん？」
「気になったな」
JN「なにが」
「私らが歩いてるときずーーーっとこっち見てたスタッフの女の子」
「最後ドア閉めるとき目合ったし」
JN「多分それ俺見てるよ」
JN「お前眼中に入れられてないと思う」
「失礼だな」
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作者名：もにじん | 作成日時：2019年8月21日 3時
