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しまった、声に出してしまった。
イェナン「いや、ごめん。今のは⋯」
「夢、みたい」
イェナン「⋯⋯へ?」
思いがけない返事に、僕は間抜けな反応をしてしまった。
Aの頬に涙が伝う。
「私、イェナンはアイドルだからみんなに平等に優しいんだって思ってた。
デートに誘ってくれるのも、連絡くれるのも、そういう意味じゃないんだって思ってた。
変に期待したら自分が傷つくだけだと思ってた」
Aの口から、初めて僕へのちゃんとした思いを聞いた。
僕は、涙を流すAを
思わず抱きしめた。
イェナン「違うよA。
Aだからデートしたいの、
独り占めしたいって思った。
でも、言葉にするのが怖くて、」
情けないな、僕。
男らしくない男なんてガッカリさせるだけだ。
「それを言うんだったら私も同じだよ⋯?
イェナンはアイドルなのに、
私、イェナンのことどんどん好きになっちゃった」
嘘でしょ、
Aも僕のこと好きでいてくれてたってこと?
イェナン「それ、ほんと⋯?」
「こんな気持ち迷惑だよね、ごめんね」
そう言うAをさらに強く抱きしめる。
イェナン「迷惑なんかじゃないよ、
むしろ嬉しい、です」
「ふふ、なんで敬語?」
涙を流しながらも、くすっと笑うA。
イェナン「へへ、やっぱりAには笑顔が一番似合う」
互いに互いを見つめ、だんだんと近づく距離。
ちゅ、と小さなキスをする。
こんなに幸せなことってあっていいの?
僕、今この世でいちばんの幸せ者だ。
・
目の前には、
照れくさそうに笑う君。
これからも、君の笑顔の隣に
寄り添っていてもいいですか?
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ヨカ(プロフ) - りーさん» ありがとうございます!お話ができしだい書かせていただきます!(^^) (2019年5月17日 18時) (レス) id: 9fbabffe0a (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - 更新ありがとうございます! リクエスト受け付けて下さるなんて……素敵です! 取り合いされるお話が読んでみたいです! (2019年5月17日 18時) (レス) id: 371fdf5cab (このIDを非表示/違反報告)
ヨカ(プロフ) - mikadoさん» そうなんですよー!!ありがとうございます!!勉強もおたがい頑張りましょう(o^^o) (2019年5月14日 13時) (レス) id: 9fbabffe0a (このIDを非表示/違反報告)
mikado(プロフ) - 受験生だったんですか!?毎日更新お疲れ様です…私も受験生で占がツク書いてますがヨカさん程しっかりとした小説かけてませんし更新も亀過ぎて…尊敬します。無理しない程度に頑張って下さい〜楽しみにしてます! (2019年5月11日 22時) (レス) id: 3b03e9c822 (このIDを非表示/違反報告)
ヨカ(プロフ) - ジンホさん» 自信になります本当に嬉しいですありがとうございます(;_;)ぜひまたリクエストしてください!(o^^o)自 (2019年5月11日 11時) (レス) id: 9fbabffe0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨカ | 作成日時:2019年5月3日 0時