#221 ページ35
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マサくんに用意していたプレゼントを
そっとバックから取り出して、
急いで窓際の椅子に戻る。
毛布を肩に掛け直していると、
湯気の上がったマグカップを2つ
近くのテーブルまでマサくんが運んでくれた。
そして、ひとつ小さく咳払いをする。
窪「じゃあ Aちゃん、
目を閉じて窓の方を向いて下さい！」
『はいっ』
言われた通り、目を閉じて
私は窓の方に向き直る。
少しの静寂の後、パチン… という
音と共に瞼の裏が薄暗くなって
電気が消されたのが分かった。
ほのかにオレンジ色が透けているのは
恐らくダウンライトの明かり。
マサくんが段々近付いてくる気配がして
少し胸が高鳴る。
『まだ…？』
窪「もう少し待ってね」
背中の方で、ゼンマイバネのような…
何かを巻く音がして思わず首を傾げる。
窪「…はい、目開けて？」
次の瞬間、耳元で柔らかい声がして
ゆっくり目を開けると…
『え…っ』
窪「どう？綺麗でしょ？」
目の前で…、銀色の雪が舞ってる。
でもこれは明らかに窓の外の景色じゃない。
丸くて小さな、ガラスの中の世界。
同時に聴こえてきたオルゴールの音色は…
あぁ、斉藤和義さんの
"ひまわりに積もる雪" だ。
『え、と… これって』
窪「んと… 改めまして、Aちゃん。
メリークリスマ… じゃなかった。
"ホワイト" メリークリスマス！(笑)」
マサくんの手の中に収まるそれは、
オルゴール付きのスノードーム。
球体の中でキラキラ舞う雪と
優しく鳴る音楽が美しくて心地良い。
照れながら笑うマサくんの顔と
その手のスノードームを交互に見て
今私は、サプライズをされたのだと確信する。
窪「まさか本当に雪が降るとは
思ってなかったけどね…！
うまく演出する口実になってくれて
有り難かったし、ほっとした！(笑)」
『…、ありがとうっ』
予想外の展開と嬉しいサプライズで
言葉に詰まって感動している私の手に
マサくんはそっとスノードームを握らせてくれる。
窪「この曲…、知ってる？」
『もちろん！ 昔、マサくんが
CMしてたから知ってる』
窪「お！良かった(笑)
ねぇ、ドームの中 よく見てみて？」
『中…？』
マサくんに言われて
スノードームの中を覗き込むと
そこは一面、向日葵畑が広がっていた。
窪「Aちゃんは…
俺にとっての "向日葵" だから」
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おじょう(プロフ) - こなすさん★ご無沙汰しています。お身体の調子は大丈夫でしょうか？久しぶりに逢いにきてしまいました(*^^*) (2019年5月22日 19時) (
レス) id: 1c4a6319b1 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - はじめまして。一気に作品を読ませていただきました。とてもとても素敵な作品で心が温かくなりました。作者さんの人柄だったり経験だったりが前面に溢れ出る素敵な作品なのだろうなと思いました。この作品に出会えて本当に良かったです。ありがとうございました！ (2018年11月25日 23時) (レス) id: 7cdfb99ab3 (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - 中3のわかなです。！実は私2ヶ月前に肺がんのステージ4と診断され、病院に入院しています。治る見込みは少ないと言われ落ち込んでいた私を元気にしてくれたのはkonasuさんのこの小説でした。本当に感謝しています。konasuさんも病気と闘いながら頑張ってください！ (2018年9月18日 1時) (レス) id: 7ee2ac1e66 (このIDを非表示/違反報告)
ポメ - こなすさんお疲れ様でした；；この作品が終わっちゃうのが少し悲しいですが、とても面白かったです！。素敵な作品をありがとうございました！ (2018年8月14日 10時) (レス) id: e76e17932f (このIDを非表示/違反報告)
おじょう(プロフ) - こなすさん、お疲れ様でした！！そして、本当に沢山の癒しと感動と愛をありがとうございました★完結嬉しいけど、やっぱり寂しいです(笑)こなすさん大好きです★★★ (2018年8月10日 12時) (レス) id: aece03adca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ko*nasu | 作成日時：2017年7月13日 1時
